本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

時間的速度の法令用語

2018-04-21 08:57:10 | Weblog
 テレビ朝日にコメンテータとして出ていた山口真由氏は超優秀な人らしい。なにしろ東大法学部を首席で卒業したとか。
 その人が時間的即時性を表わす法令用語について、速度の速い順は「直ちに」、「すみやかに」、「遅滞なく」と話していた。

 これは間違いで正しくは「直ちに」、「遅滞なく」、「すみやかに」である。つまの、「遅滞なく」は「すみやかに」より即時性が強いのだ。法律の専門家にしては初歩的誤りだ。

 この用語の解説を『法令用語の常識』(林修三元法制局長官著)から部分的に引用する。
 「「直ちに」は一番、時間的即時性が強い…何をおいても、すぐにやれという趣旨」
 「「遅滞なく」は、時間的即時性が強く要求されるが、その場合でも、正当な又は合理的な理由に基づく遅滞は許されるというように解されており…」
 「「すみやかに」というのも、もちろん、できるだけはやくという意味をあらわすにちがいないが、訓示的な意味、つまり、これに対する違反が…違法ということにはならない…」

 以上の解説でわかるだろうが、論より証拠の実例を次回に挙げたいと思う。