本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

炭化米

2015-08-24 08:55:49 | Weblog
 古代史の話を聞きに行った。古代史に大して関心はないが、外部からの刺激でボケ防止になると思ったわけ。
 
 国府の話になった。今の都道府県に相当する行政単位らしい。全国で60国ほどあった。さらに国府の下に郡衙(ぐんが)なる役所があった。こちらは全国で600程度あったという。市町村みたいなものかな。
 
 この郡衙では徴税していたので、お米その他の作物の納税物を貯蔵する倉庫群があった。この遺跡を発掘調査すると、火事で焼けたらしく炭化した米が大量に見つかっているそうだ。
 郡衙の長である郡司が横流ししたり私腹を肥やしたりしてかすめ取っていたという。となれば、上部の支配層からの現物と帳簿との照合検査で猫ババが露見するおそれがある。それで自ら放火したのではないかと推察している。
 これはひとつの郡衙だけではない。他の行政地区でも倉庫の遺跡から炭化米が見つかるようだ。古代から役人は税金を文字通り食いものにしていたか。
 
 しかし、出火や財産の毀損の責任は大きい。こちらの処罰はどうなるか。また、食糧が豊富にある時代ではないだろうから、炭化したお米を可能な限り焼け跡からすくい取るのではないか。多量の炭化米が掘りだされるとは納得いかない。
 なによりも隠ぺい工作が共通して放火によるとは信じがたい。祭事は考えられないか。
 
 千年以上も前のこと。腑に落ちないことが分かるわけがない。