陸に上がったカッパの海無し県生活

潜りから漁師へ。身体を壊し船を下りた。
海の話、釣りの話。脳脊髄液減少症。

限りなく透明に近いブルー 3

2006-08-12 14:10:25 | 海の話
すいません、実はもう残りの話しは余り無いのですが、続くと書いてしまったので、
書いておきましょう。

二回目の潜水は、いよいよ本番?です。
そして50mという深さから、二回目はどんな短時間の潜水でも、
浮上途中の減圧が必要となってきます。
これは、一回目二回目の潜水時間と、二度目に潜るまでの海上での休憩時間から、
減圧に必要な時間を計算します。

全ての準備が整い、ロープに繋げる為のワイヤーを船の上から降ろし、
まずは、ブイ直下のロープに、これまた細いロープで縛り付けます。
そうしないと、重くて持っていることは出来ません。
そして徐々に、ワイヤーと共に50mの水深まで潜っていきました。

作業時間は2~3分で終わらせなくてはなりません。
50mの地点に、あらかじめ作られている輪の中に、
シャックルというU字型の金具でワイヤーを繋ぐだけですから、
何も無ければ、すぐに終わる予定です(が、ミスは絶対に許されません)

しかし、ワイヤーがあと数十センチという所で、届きません。
潮の流れが激しい為、途中でハランでしまっていたからです。

すかさず一人が、細いロープをワイヤーと引き揚げるロープの間に回し、
少し上で、それを張ります。
何とか、すぐにシャックルで固定する事が出来ました。
すかさず、そういった機転が利かなければ、海の中では命取りになることもあります。

無事に予定通りに作業を終え、浮上の途につきました。
もう忘れてしまいましたが、途中二箇所で、数十分の減圧をしたと思います。
しかし、その日はウネリが強く残っていた為、海の中でも激しく体が揺られました。
そして、周りをウロツク巨大な鮫の恐怖。
何事もありませんでしたが、吐き出されるエアーに興味を持つのか、
時々、すぐ傍まで口を開けて寄ってきました。
でも、水が綺麗なお陰で、その姿をずっと捉えていられたので、
さほどの恐怖は感じませんでした。

そして何とか無事に、その日の作業を終える事が出来ました。
(船の上では、それからが本番だが)

もう二度と、あのような体験は出来ないでしょう。
懐かしい想い出です。