陸に上がったカッパの海無し県生活

潜りから漁師へ。身体を壊し船を下りた。
海の話、釣りの話。脳脊髄液減少症。

限りなく透明に近いブルー

2006-08-08 02:05:03 | 海の話
タイトルは、小説の題名ではありません。
夏らしく、海の話をしましょうか。
今日は、病気の話しは休みましょう。

これはまさしく、僕が限りなく透明に近いブルーという世界を感じた時の話しです。
いや、ディープ・ブルーとでも表現した方がいいかもしれません。
僕は、水深3300mの海で潜ったことがあります。(もうかなり前ですが)
もちろん、海底までという話しではありません(それは、出来っこありません)

日本のある地点から500マイル沖(約1000キロ)の太平洋の、ど真ん中です。
そこに、気象観測の定点観測ブイが入っていました(多分、今も)
昔は、定点観測は気象観測船が一点に留まり観測していましたが、
今は、大型のブイに数多くの観測機械を装備させ、データを送るようになっています。

そのブイ(ロボットブイと呼ばれる)を半年ごとにメンテナンスの為に、
入れ替えるのです。
出発してから帰港するまで、1ヶ月ほどの予定だったと思いますが、
航海途中で大型台風の接近があり、避難入港したりで、到着は大分遅れました。
現場到着時は、出発から数週間後の夕方になりました。

この時、ブイの周りには、恐らく数万匹と思われる巨大なシイラの群れと、
4~5mはある巨大な鮫が数十匹、目視できました。
凄い光景でした。

かなりのウネリが残っていましたが、翌日、作業をするかどうかは、
船員と打ち合わせをし、潜りである僕達(この時は二人)に委ねられました。

ブイから海底までは、4000数百m長さの太いロープ、チェーンが入っています。
これも全部巻き上げるので、丸一昼夜の作業となります。
大きなウネリは残っていましたが、太平洋の、ど真ん中ですから、
まだ穏やかなほうだったでしょう。
それを逃せば、またすぐにシケの海へと変貌するか分かりません。

翌朝、作業決行です。
この時の潜りの仕事は、ブイの下と水深50mに装備されている観測機械の
写真撮影と、ロープを引き揚げる為のワイヤーを、やはり50m付近の所に、
繋げてくる作業です。

船から、小型のボートを降ろし、僕はそれに乗り移り、ブイの上に乗りました。
ブイの周りには、相変わらず、大型の鮫がガバッガバッと顔を出します

長くなったので、また次回に続けましょうか・・・。