goo blog サービス終了のお知らせ 

多摩川雑学事典 by元林徹(文と写真)

名前の通り多摩川の話題ブログ。それとなぜか保守の立場から政治・社会も取り上げますのでこちらもどうぞ!

歌舞伎座は3階席がお得?

2017-10-24 | 歌舞伎つぶやき
歌舞伎座での観劇は3階席がいいよというお話です。

ただし私が言い出したのでなく歌舞伎座リニューアルの年の『演劇界』での山川静夫さんのご高説です。
ですので詳しくはそちらをドウゾですが、安くて立体的に見えるのがいいといった趣旨でした。

その3階席、弱点と言えば遠過ぎて舞台の細かい部分がよく見えないことですがこれは皆さん、双眼鏡で対策しています。
だから3階席は双眼鏡を駆使(?)すれば、特に注目したいところを見られるというのもメリット。
宙乗りのときも近くで見られることもあります。

という具合に3階席はなるほどお得で、これでは確かにとりにくいかも?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

玉三郎もよしあしでした…十月歌舞伎夜の部

2017-10-13 | 歌舞伎つぶやき
歌舞伎座十月歌舞伎、今回は夜の部です。
昼の部の『マハーバーラタ』に比べると地味で歌舞伎好きな人向きの演目。

まず坪内逍遥作の『沓手鳥孤城落月』。
役者衆がどうとかの前にセリフが全体にくどくストーリー展開が遅く作品自体の出来が今一つです。
もっとも現代人からすればの話で、新歌舞伎の走りみたいなこの作品ができた当時の明治時代の人には最先端の現代劇だったのでしょう。
それと淀の方の玉三郎、例によって美し過ぎるのかどうか悲劇の主人公として適役かな? というところでした。

『漢人韓文手管始』は伝七の鴈治郎と典蔵の芝翫はじめ高尾の七之助ほか、いずれもうまくやっていました。
ただ話が複雑で昼の部の『マハーバーラタ』と併せて観ると疲れます。

『秋の色種』は玉三郎の世界の踊りで梅枝・児太郎の若い二人も好演でした。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今年の話題作です…歌舞伎座十月歌舞伎『マハーバーラタ戦記』

2017-10-11 | 歌舞伎つぶやき
今月の歌舞伎座昼の部『極付印度伝 マハーバーラタ戦記』です。

地味な演目の多い今年の歌舞伎ではかなり目立つ話題作。

あと一つ挙今年の話題作をげるなら、例の七月の海老蔵君と觀玄君の宙乗り『駄右衛門花御所異聞』というところでしょう。

かなり複雑な話ですが、中盤ちょっと流れがくどくなるところもあったが全体としては分かりやすくまとめ芝居の流れができていて成功。

菊之助と松也、七之助ら若い層が好演でした。
特に菊之助は例の声も生かし切れて七之助の悪女ぶりもうまく、この人、こういうこともできるのかと感心。
菊五郎・左團次・楽善ら年寄り役者衆も神様役とかで存在感がありました。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

悲報!猿之助休演

2017-10-10 | 歌舞伎つぶやき
猿之助が新橋演舞場の『ワンピース』を事故で休演するそうです。

今日の新橋演舞場ですが外から見る限り別にどうということなし。
猿之助には悪いが、代役の尾上右近というのも悪くなく右近君にはチャンスでは、などと想像したりします。

猿之助と言えば宙乗りで、本人も大変運動神経が良さそうですがそれでも事故。
この先、気になります。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今月の目玉でしたが…『九月大歌舞伎』夜の部

2017-09-14 | 歌舞伎つぶやき
歌舞伎座の『秀山祭九月大歌舞伎』、夜の部です。

実は昼より夜の部の方が今月の目玉であり問題作でもありました。

まず『ひらかな盛衰記 逆櫓』は今月の出色でベストワンです。

松右衛門の吉右衛門が渋く権四郎の歌六が講演で両者うまくかみ合っていました。

『再桜遇清水』は吉右衛門の脚本です。

清玄の染五郎は適役ですが各幕のバランスや話の展開の説明が十分でなく今一つ。

夜の部は『逆櫓』とこれの演目二本だけで踊りなしですがやはりちょっと重い。

も少し短く仕立てるとか、国立劇場の復活上演物のようにうまく構成し直せば再演に期待できるかもというところでした。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ちょっと印象が薄かった…『九月大歌舞伎』昼の部

2017-09-12 | 歌舞伎つぶやき
歌舞伎座の『秀山祭九月大歌舞伎』です。

実は今月の目玉であり問題なのは夜の部なのですが、今回は順番に昼の部から。

肝心の夜の部は次の機会に書きますから乞うご期待。

『毛谷村』は染五郎の六助に菊之助のお園です。

この作品、力があって迫ってくるような舞台にして欲しいのですが、染五郎はおとなしくそれに合わせたのか菊之助は目立たず、全体に印象が薄く二人のコラボで盛り上がりとまではいきませんでした。

『道行旅路の嫁入』は壱太郎の小浪がきれいにできていました。

竹本ものびのびで、お歳の藤十郎の戸無瀬はこのくらいまでなら何とか観られるというところでした。

『幡随院長兵衛』は吉右衛門の長兵衛です。

くどくなるかと思っていましたがメリハリがあって簡潔。

こちらもお歳からしてさすがに力のこもった舞台は厳しいでしょうけれど、うまくできていました。

ただ他の役者衆は坂田公平の又五郎が目を引いたくらいで存在感が薄い。

というところで、最初に書きましたがやはり今月の目玉は夜の部でそれはまたの機会に。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国立劇場「稚魚の会・歌舞伎会合同公演」…若手の芝居観る価値あります

2017-08-16 | 歌舞伎つぶやき
国立劇場小劇場の「稚魚の会・歌舞伎会 合同公演」を観ました。

サブタイトルは「国立劇場歌舞伎俳優既成者研修発表会」という大変長いお名前。

演目は『番町皿屋敷』『紅翫』『双蝶々曲輪日記 引窓』です。

後の二つはかなり重い演目です。

ということで『紅翫』は頑張っていたが段取り踊りみたいになりがちで、『双蝶々曲輪日記 引窓』は長五郎の難しさ、あらためて分かりました。

それでも若い役者衆のレベルは高いですが、これから歌舞伎か日舞か、女形かとか決めて選ぶのも大変ではと思った次第。

それにしてもブランドの看板役者ばかりよりこうした若手の芝居も十分に観る価値あります。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歌舞伎座八月歌舞伎②…お笑い歌舞伎ショー、楽しめます

2017-08-12 | 歌舞伎つぶやき
歌舞伎座の八月納涼歌舞伎、第二部です。

まずは『修善寺物語』ですが、作者の岡本綺堂の観念的で図式的な芝居、好きではありません。

だから演技がどうとか言えた世界ではないですが、夜叉王の彌十郎と頼家の勘九郎はカッチリやっていたのでは。

次に『東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖』。

設定は去年の続きで去年のを観ていませんが、それで話が分からないということはありません。

染五郎・猿之助の弥次郎兵衛・喜多八プラス巳之助と隼人を中心に話が進行します。

全体は『義経千本桜』四の切のパロディで、パロディだからオリジナルを知らないとおもしろさ半減でしょう。

そしてお笑い歌舞伎ショーみたいな展開なので役者衆のうまいヘタがと言われても困るが、まあ楽しめる舞台ではありました。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歌舞伎座八月歌舞伎①…七之助は頑張っていたが…

2017-08-11 | 歌舞伎つぶやき
歌舞伎座の八月納涼歌舞伎、第一部の話です。

まず七之助のお仲と中車の半太郎の『刺青奇偶』。

長谷川伸の作で新歌舞伎の秀作です。

そして演出は玉三郎。

となるとワクワク期待感があります。

実際、七之助も頑張っていて悪くなかったですが全体の流れの緊迫感・スピード感が今一つ。

女形の役としては難しい芝居なのかも。

それと染五郎が任侠の親分役で最後の辺で少し出ていましたが、この人には向かない役と心配でしたが幸四郎みたいな感じでそつなくこなしていました。

最後の踊りの『団子売』。

勘九郎と猿之助でしたが本来なら勘九郎と七之助の相性でというところ。

それが猿之助の例のパキパキ踊りでミスマッチがおもしろかったかも?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

海老蔵はうまいかヘタか?

2017-07-08 | 歌舞伎つぶやき
何かと話題の海老蔵クンです。

注目度はさておき、肝心の芸はうまいかヘタか気になるところ。

ただ個別の演目について触れれば長くなるのでまず結論。

以前はヘタだったが最近は上達して海老蔵独自の味もでるようになっている、しかしまだまだの部分も。

当たり前過ぎる結論ではあります。

以前は危なっかしくて観てられないこともあったが、なかにはそれが海老蔵のおもしろ味という人もいたから人は色々です。

最近はそういうのがなくなってきて、他の役者にはない海老蔵らしさも出せるようになってきています。

セリフですが、さすがに未熟な若手役者によくある棒読み調消化不良ということはないが、それでも大看板に比べればまだ起伏がなくこなれてない部分も。

表情や目の動かし方も同じで、うまくなっているがまだ単調というかそこまで気が回っていないところもあります。

役では悪役・妖怪・神様などが向いているというところ。

いずれにしても海老蔵クン、生活だけでなく舞台上の細かいことまで色々言われるから大変では?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

海老蔵は『加賀鳶』が光っていた…七月歌舞伎

2017-07-04 | 歌舞伎つぶやき
七月歌舞伎初日です。

昨日に続き夜の部の『駄右衛門花御所異聞』です。

宙乗りの話は昨日書いたのでその続き。

この演目、最初はまた海老蔵が変な演目をやるくらいに思っていました。

昨日の宙乗りもそうですが視覚効果はじめ大変凝った舞台のつくりです。

ただ芝居の分かりやすさとかでかは今一つ。

こういう復活上演の通し狂言、どうも国立劇場菊五郎劇団の方が慣れているようです。

むしろ海老蔵クンの舞台では昼の部の『加賀鳶』の道玄の方が光っていた。

こういう、ワルの世話物、幸四郎が得意ですが幸四郎風プラス海老蔵の味が出ていました。

ところで話題が海老蔵と觀玄君に集中で他の役者衆は陰に隠れた感じ。

若手では『駄右衛門』の巳之助と新悟に亀鶴が好演でした。

特に巳之助は昼の部の『連獅子』では海老蔵と組んでも遜色ないくらいまで成長。

それと昼の部の『矢の根』の右團次は初日の冒頭ということもあってか、ちょっと固いかなというところでした。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国立劇場『文楽若手会』…おなじみの演目をソツなく…

2017-06-30 | 歌舞伎つぶやき
国立劇場の『文楽若手会』です。

若手会がどういう公演だとか、そもそも文楽がどうとかは抜きで感想のみ。

『菅原伝授手習鑑』ですが『車曳』です。

人形でやるのは難しい演目と思いますがうまくできていた。

特に歌舞伎ではおなじみで誰でも知っている演目だから余計に難しいでしょうが、そこをこなしていました。

太夫では若手ならではの声の伸びがよく、特に松王丸の小住太夫が印象的。

次の『寺入り』『寺子屋』ですがこれまたおなじみの演目ですが、人形の演じわけがしっかりできていました。

それと太夫さんですが、さすがに歌舞伎座の竹本みたいにはいかないにしても、こういう長いのを安定してやれるのはたいしたものでは。

ということで「若手会」、年々レベルが上がっている気がします。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歌舞伎に口出し…朝日新聞は何を狙っているのか?

2017-06-29 | 歌舞伎つぶやき
少し前、新作歌舞伎についての発言を朝日新聞がねじ曲げて報道した事件がありました。

仔細はさておき、朝日のような反日左翼新聞が日本の伝統芸能に触れることからしてあやしい。

特に内容に自由度のある新作歌舞伎に対する言及だから要注意です。

では朝日のような左翼は何をたくらんでいるのか?

考えられるのは反戦だとか日本帝国主義の侵略だとかの左翼主張をテーマにしろと言い出す可能性がある。

さらには多文化共生とか差別するななどと称して中国人朝鮮人も歌舞伎役者にしろと主張するかもしれない。

保守の人には日本の伝統芸能にあまり興味のない人も多いです。

しかし左翼、こうした目立たない部分で日本死ねを狙ってくるから要警戒と思うがサテどうか?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

重くて渋い演目が増えた? 最近の歌舞伎座

2017-06-26 | 歌舞伎つぶやき
最近の歌舞伎座の演目、どうも重くて渋くて難しい演目が増えているようです。

江戸時代に作られた純歌舞伎や義太夫狂言のような伝統的作品が増え、それも今まであまりかからなかったのが目立つ。

国立劇場で復活通し狂言でやるようなのもあるし、そもそも海老蔵クンにしても古い作品の復活上演に熱心です。

それにたとえ古い作品でも観れば一応は分かる踊りも減った気がします。

例えば伝統的な作品でも比較的ポピュラーな『勧進帳』や『鏡獅子』は最近トンとやらなくなりました。

歌舞伎を生まれて初めて観る人がこんな重くて渋い演目に出くわしたら意味不明の地獄で歌舞伎なんか二度と観ないだろうと余計な心配もします。

新歌舞伎や新作歌舞伎も減っています。

去年あたりはよくやっていた最近の著名人の創作もやらなくなった。

こうした傾向、歌舞伎ファンが増えればレベルも上がるから当然と言えば当然で、変な新作で観てガッカリのリスクもなくなったとも言えますがサテどんなものか?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

六月大歌舞伎『一本刀土俵入』…股旅任侠歌舞伎の世界

2017-06-24 | 歌舞伎つぶやき
この前、六月大歌舞伎の『一本刀土俵入』は幸四郎・猿之助のコンビが成功で脇役もよかったという趣旨のこと、書きました。

今日は今月の『一本刀土俵入』の舞台の出来不出来でなく、股旅物の新歌舞伎という世界の話です。

股旅物と呼ばれていますが任侠物と言ってもよく、というか『一本刀土俵入』はそちらのほうが合っています。

そしてこれが高倉健さんの『唐獅子牡丹』や『網走番外地』のような任侠映画につながるのでしょう。

ただ映画みたいに派手な殺陣や銃撃シーンなどはなく、セリフや演技で見せる世界。

それが今回は幸四郎の器用さでうまくいっていたというわけです。

ところで『一本刀土俵入』、新歌舞伎の中でも優れた作品で上演も割合多いですが、題名からして相撲取りの出世物語みたいに誤解されるかも。

また三度笠で振り返り「おっかさーん!」の人情物の世界と勘違いされているかもしれません。

それと任侠と言えばマスコミ用語では「ヤクザ」ですから、テレビなどでも放映しにくいでしょうし、まじめな国文学伝統芸能のテーマにもなりにくい。

それでももっと観られて知られていいジャンルではと思うがサテどうか?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする