著者は玉村豊男氏。
長野県に移住して自前のワイナリーまで作ってしまった、田舎暮らし、スローライフの第一人者として有名です。
有名とは言うものの、今まで雑誌などで見かけただけでしたが、夏も終わってしまうところだし、と田舎暮らしの本を読んでみました。
タイトルから、ちょっと断定的でステレオタイプな話かな、と思ったのですが、内容はステレオタイプな「田舎暮らし」を夢見ると苦労するよ、という本でした。
もともと文章を書きなれている人なので、自らの経験を踏まえて面白おかしく語ってくれます。
曰く、ひとり遊びのできる人の方が田舎暮らしには向いているのかもしれない。
自由な時間と場所を与えられたときに、自分で何かやりたいことがあって、それができる人、あるいは、そのときにはとくにやりたいことがなくても、考えて何かやることを見つけ、時分で自分の時間が潰せる人。
というのが向いているとか。
とはいえ「スローライフ」といえば聞こえがいいが、何でも簡単に買ったり人にやってもらうのでなく暮らしに手間をかける生活スタイルなので、とくに田舎暮らしは何でも必要なことを自分でやらないといけないので結構忙しい。
また、田舎の濃密な人間関係、いわゆる「ムラ社会」を心配する人もいるが、中にはいってみると、皆が皆一枚岩というわけでもないし、実は会社生活だってムラ社会的色彩があるわけで、そのなかでうまくやっていけた人はうまくやっていけるはず。
など、実践している人ならではの経験談は楽しめます。
こういう本を読むと、身体が動くうちにリタイヤするのもいいな、と思います。
(当座の資金をためないと(汗))