一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

決戦は金曜日?

2008-08-25 | あきなひ

「北京オリンピック後に不況が」と言われてますが、実は日本のことだった、というしゃれにならないことにはなって欲しくないものです。

ということで今週末は月末にあたります。

あ、そうだ。

あらかじめ申し上げておきますが、本エントリ(およびこのブログ全体)は、有価証券の価格について断定的判断を提供するものではなく、またその売買の勧誘を目的とするものでもありません。
実際の投資の意思決定につきましては、各自の判断と責任で行われますようお願いいたします。



で今週末。

たとえばこういう状態の会社の株主総会があります。
継続企業の前提に関する事項の注記に関するお知らせ

 当社は、平成20 年8月14 日開催の取締役会において、当社平成20 年5月期の決算短信および有価証券報告書における継続企業の前提に関する事項について、下記のとおり注記することを決議いたしましたので、お知らせいたします。

・・・そのため、一部金融機関からの借入返済について、金融機関との合意により期日を延期しております。当該状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義が存在しておりますが、下記施策の確実な実行により、早期に資金繰りの安定化が実現できると考えております。 

 当該状況を解消するべく、当社グループは、財務体質強化の具体的な施策として、自助努力による利益の積み増しに加え、シニアハウジング&サービス事業の事業再編に伴う資本提携の基本合意を平成20 年8月7日に締結しました。また、資本増強を特定の投資家と交渉しており、取引金融機関からの継続的な協力が得られると考えております。

そして定時株主総会の招集通知 を見ると開催日が8月31日(日)と予備日もとれない月末ギリギリに設定されています。
月末(8月29日(金))の資金繰りの運命を見定めてから、ということなのでしょうか(縁起でもないことを言ってすみませんが、万が一のことを考えると資金繰りが不安定と自ら認めている中で27日とかに株主総会を開いても質問対応が困難ではあります。)。

招集通知には上記注記のほかにもこんなことも  

当社は平成19年9月21日開催の当社取締役会において、グッドウィル・グループ㈱より、住宅型有料老人ホーム「バーリントンハウス馬事公苑」及び「バーリントンハウス吉祥寺」の固定資産を取得することを決議いたしました。 ところがその後、物件引渡し書類の精査の過程において、当該2物件の現状建物と図面等の一部に不整合と思われる箇所が見つかりました。
(中略。詳細は「固定資産の取得に関する日程変更のお知らせ」(平成20 年 5 月30 日)参照)  
物件引渡し時期は、・・・当連結会計年度から起算して3ヵ月後を目処に延期いたしております。  

今となっては遠い昔の出来事のように思えますが、これも8月末が期限ですね。
事業を買ったときにはまだマンション業界は絶好調だったのでしょう。

ところでこの老人ホームですが、事業自体がリストラ対象になっているので、引き取らないに越したことはないかというとそれほど簡単ではないようです。
この事業は「居住系サービス事業」を廃業・清算済みの㈱コムスンから吸収分割により承継し(参照)、資産は保有している親会社のグッドウィル・グループ㈱から取得する(参照)、という形でゼクスが承継する方式なので、ここで資産だけグッドウィルに残るという状況になると、入居者・サービス事業者・所有者の債権債務関係がややこしくなってしまいそうです。
サービス事業と資産所有者の契約関係がどうなっているのか、資産の譲渡が不首尾に終わったときのメカニズムは契約に規程してあるのか、その場合契約に入居者は誰に対して利用権を主張できるのか、空きが出た場合に利用権分譲をできるのは誰か、最悪行政から使用禁止命令などが出た場合にどうなるのかetc.

資産の譲渡についてもめると、有料老人ホームの持つ契約上の問題や居住者の法的リスクがクローズアップされるかもしれません。



なにはともあれ、また、この会社だけでなく、週末は平穏に過ぎますように。

コメント
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