一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

グルジア問題のメモ

2008-08-12 | よしなしごと

ロシアとグルジアの軍事衝突について、背景を説明している記事があったのでメモ代わり。

やはり欧米の方が利害関係者でもあり関心は大きい、というか、もともとグルジアのNATO加盟問題も大きな火種だったわけで、和平の仲介役として名乗り出るわけにも行かないし、国連も安保理の常任理事国であるロシア相手に有効なカードは切れないところが難しいです。


傷ついたプライドのせいで発火、南オセチアの偶発戦争――フィナンシャル・タイムズ
(フィナンシャル・タイムズ 2008年8月10日初出 翻訳gooニュース)

この軍事衝突の原因となったのは、グルジアのきわめて親欧米的な態度であり、何としてもNATOに加盟したいという決意のほどだ(米国はこれを応援しているし、4月にブカレストで開かれたNATO会議で事実上承認されたも同じだった)。ロシアは今回の戦いを通じて、グルジアやウクライナのような国々は、NATO加盟が許されるような信頼のおける国ではないと見せつけようとしているのだ。さらには、旧ソ連領内の秩序を維持できるのは(その手段がいかにむごたらしいものでも)、ロシアしかいないのだと、改めて誇示するという目的もある。

そしてもうひとつ、この戦いは「敬意」のための戦いなのだ。米国やEUの指導者たちがロシアを見下している状況にあって、プーチン氏はロシアが本来受けるべき敬意を再び勝ち取ろうと、そのこと一点に執着している。そしてプーチン氏は特にサアカシュビリ氏を、不快に思っているのだ。  

・・・グルジアが国際的に批判されてきた最大の要因は、アブハジアと南オセチアの問題で、サアカシュビリ氏はどうもこの2自治州と折り合いがとれずにきた。  

・・・本当ならグルジアは、ロシアの最も忠誠な友好国となるべきだったのに、と。そうすればロシアは喜んで、(グルジアの)分離独立勢力などさっさと見捨てたものを。  

しかしだからといって、グルジアの友好国や同盟国に何ができるだろう? プーチン氏はグルジア支援を口にする欧米諸国のはったりを見抜いた上で、だったら何とかしてみろと突きつけているのだ。ジョージ・W・ブッシュ米大統領は、グルジア軍の育成のため、装備と訓練人員を大量につぎ込み、NATO加盟の後押しをしてきた挙げ句、今や手をこまねいているしかないほど現状に対して無力なのだ。

今年の4月・5月くらいに最初の緊迫した状況があったようですがそのあたりはfinalventの日記に参考になる記事があります(こちら

ちょうどその頃僕は呑気なエントリを書いていました。
ニュースの背景事情や情勢の緊迫感についての感度が低すぎですね(汗)


 

コメント
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