小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

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その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

環太平洋の繋がり~文化歴史交流祭 母島!!

2018年10月25日 | 南洋踊り
■10月8日に返還五十周年記念事業として文化歴史交流祭が挙行されました。
これは太鼓、フラ、南洋踊り、スティールパンが元々のルーツに関わる人々を現地から招待し、
島民の各団体と交流し合うというもの。

僕は南洋踊りの踊り手として、
娘たちはフラのダンサーとしてこの交流会に参加することができました。

やる前はどんなイベントになるか心配で、
事前のやりとりも相当色々ありましたが(笑)、
結論から言うと、環太平洋の文化における、
とても深いつながりを感じれるいいイベントでした♪

■まずはみんなでお出迎えから始まりました!

僕と次女は南洋踊りとして沖縄うるま市から来る島民ダンスの皆さんを出迎えました。

盛大なお迎えです♪


長女たちはハワイからやってくるハーラウ・オ・キアの皆さんをお迎えします♪

他には八丈島からは八丈島民謡保存会、ワイワイ・スティール・バンドの皆さんが来てくれました♡


■僕は父島に移住した2002年から「南洋踊り」をしていますが、
沖縄の「島民ダンス」は知らなかったです!

「島民ダンス」というのは実は小笠原の南洋踊りと同じ、
南洋サイパンなどをルーツに持つ行進踊りの一種で、
沖縄のうるま市栄野比地区のみで継承されていて、保存会が組織されています。

島民ダンスは敗戦後の昭和21年に南洋諸島のテニアン島より引き揚げてきた大嶺自身さんが沖縄に伝えたのことです。

南洋踊りの3曲目「ウワドロ」とそっくりな「ウワトロの唄」というのがあります。

実際、目の当たりにしてみてすごくビックリしました!
振りは少し違うところがありますが、
曲は同じだし、ルーツが同じであることが1発で分かりました!


今回の文化歴史交流の際には南洋踊り保存会副会長の母島のKさんが発見し、
今回の文化歴史交流祭での交流に繋がった訳です。

今回のご縁はとても面白く、嬉しいものでした♪


■皆さんが到着後、私たちはすぐに島民ダンスの講習会に移動しました。

習ってみて、
ああ、ここが同じだ!
ああ、同じ曲なのにこんなに微妙に違う!
など、遠く離れた沖縄と小笠原で似たような行進踊りが伝わっていることがとても面白く感じられました。


色々諸説ありますが、小笠原の南洋踊りも以前はカナカ土人踊りと呼ばれた事もあったそうですが、
土人という言葉が差別用語ということで南洋踊りと変わった経緯があります。

島民ダンスは昔はカナカダンスと呼ばれ、土人と呼ばれることはあまりなく、
それが島民ダンスと名前を変えて継承されているようです。

ちなみにカナカ族というのはマリアナ諸島(サイパン、テニアン、ロタ島など)にあとから移住してきた
カロリン諸島人やマーシャル諸島人を指す呼び名です。
元々の先住民をチャモロ族と呼ぶそうです。

島民ダンスはマニラヤシでヘッドバンドを作り、
腰蓑にゆうなの木の皮を天日に干し、束状にしたものを使い、
肌にはドウランを塗って黒くしています。

母島も10年前まではドウランで黒く塗っていましたが、
いつの間にか色々と手間が大変で塗るのを辞めてしまっていました。
ドウランが導入される前はどちらもかまどの煤(すす)などを使っており、
落とすのに数日かかったと笑い話になっていました(笑)。

島民ダンスには3曲あり、
ウワトロの唄、アバイの月、酋長の娘のハーモニカに合わせて入場する入場の曲の3つです。

こうして、遠く離れた沖縄の一部の地区と小笠原が同じルーツを持っていたということ、
こうしてこの機会にお互いが交流できたことはとても嬉しい縁を感じる出来事でした♪

本番でも一緒に踊ることができて、
とても刺激的でした♪(出来栄えは…www)



■次は父島、母島でもとても盛んなハワイのフラです。

小笠原のフラは父島のまなみさんがハワイの留学時にアンティー・ハナさんから学んだものを、
父島のお祭りで踊ったのが始まりとの事です。

今回は2008年の文化交流に続き、今年もアンティー・ハナ・ファミリーが小笠原に来てくれました!!

なんというか、なんて気持ちよさそうに踊るのでしょうか♡

フラを愛する長女も参加しつつも、
得意の英語で沢山交流していて、
すごいなぁ~と思いました♪

日中は僕は島民ダンスの方に行けなかったのですが、
様々なハワイの遊びをみんなに教えてくれて、
とても楽しめたようです♡

昼食時にはダンサーの方に丁度誕生日の方がいて、
サプライズでケーキが登場!大喜びだったそうです(*^_^*)


■他にも八丈からは八丈島民謡保存会の方が来島されました。
黄八丈に身を包み、太鼓に合わせてショメ節などを披露。

終盤にはみんなも一緒に踊る素敵な場面がありました!

母島は小笠原太鼓同好会がいつものように素晴らしい太鼓を披露。
この太鼓も古くは八丈島がルーツなのです!


最後はワイワイスティールバンドで大盛り上がりで終わりました!

メンバーになんと父島の島っ子が正式加入しているのには驚きました!
確かに彼女は小中学とスティールパンをやっているのを見ていましたが、本当に楽しそうで輝いていました♪
まさかプロになっているとは!!
カッコいいですね(*^_^*)

最後はみんな入り乱れての「母島音頭」。
どんどんテンポも上がり、最後はカオス状態に(笑)!

凄く楽しかったです!


■怒涛のように進んでいきましたが(笑)、今回の文化歴史交流会は返還50周年事業ということで、
とても豪華なステージでした♪

ステージ横にこんな大きなモニターが設置されたのは初めての事だし、


客席後方には内地のライヴの様な見事なPA機材が(笑)!
さすが、予算があるイベントは違いますね。

僕はいつもみんなで頑張って作る普通の島イベントも素朴で大好きです♪


■僕にとっても次女の出産時にハワイのネイティヴの方と繋がった事、
子どもも僕もフラをしている事で縁があったハワイ。

環太平洋に伝わる行進踊りでもある小笠原の「南洋踊り」と沖縄の「島民ダンス」。
これも僕自身はひい爺さんが沖縄やんばるなので、見事にご縁があります。

今年夏に行ったカナダも亡くなった母が最後に過ごした地。
一昨年行ったバリのグリーンスクールの創設者もカナダ人。
大好きな写真家・星野道夫が愛したハイダグワイ(旧クイーンシャーロット諸島)もカナダ。
そしてその北米アラスカから流れる巨大なトウヒの大木はハワイなどで海を航海するカヌーの材料になっています。
そしてそのハワイから伝わったフラとカヌーをしている今。

なんか、色々な点であったものがいつの間にか線で繋がっている…
そんな不思議な縁を感じる日となりました。

関わった多くの皆様、本当にありがとうございました!!


さあ、次の28日(日)はいよいよ小笠原ミュージックフェス!!(父島は27,28両日)。
みんなで楽しみましょう♡






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