ジェンダーからみるカンボジア

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倫理教育教材「冷たい屋根」発表会

2009年03月01日 | カンボジアのジェンダー規範
「冷たい屋根」という、女性省が独自に開発した倫理教育教材のお披露目会がありましたのでのぞいてきました。




「冷たい屋根」というのは、屋根があれば暑さからも雨からも家族を守ってくれる、いい屋根のある家庭は幸せな家庭という意味だそうです。
「冷たい」っていう単語から、ネガティブな発想をしてしまったのは私だけみたい。




それにしても、最近の議論を聞いていると、「倫理」という単語が一人歩きしている印象が否めないのですよねえ。この教材が不適切だと否定するわけではないけれど、女性の権利や女性の自立についての解説は皆無。逆に、いかに「良き女性」として振舞うか、夫や家族を大切にするかの教育が中心課題。ミニスカートに茶髪で最新の携帯電話を持つ女性は(ちなみに私ではない)、「良くない女性」の見本なのでしょうかねえ。カンボジア全土でこの教材で倫理教育を展開していくそうですが、大丈夫かなあ・・・・けっこう心配だなあ。