日本民営鉄道協会の発表によれば、電車の利用者が最も迷惑に感じるのが「座席の座り方」だそうです。
同協会が昨年アンケートを実施した結果、「座席の座り方」が15.2%を占め、4年連続のワーストワン行為となりました。
参考までに、2位以下は次の通りです。
2位、携帯電話の使用 12.2%、 3位 泥酔状態で乗車 12.2%
4位 乗降時のマナー 12.2% 5位 電車内で騒ぐ 10.8%
6位 ヘッドホーンの音漏れ 8.1% 7位 荷物の持ち方・置き方 7.8%
8位 女性の化粧 5.9% 9位 電車の床に座る 5.7%
車内では「出来るだけ多くの方にご利用いただけるよう、譲り合ってお座りください」などの表示があるにもかかわらず、足を大きく広げたり座席に荷物を置いたりと、その傍若無人ぶりはあきれるばかりです。
ところで「譲り合って」という表現について、「譲る」とは「自らの所有権を人に与える」ことだから、席を譲り合っても座る人の数は同じでなんら変化しないという人がいるそうです。
理屈では確かにその通りですが、これは本来の目的とは違うと言うことになります。
では、どんな表現がよいのでしょうか?
「座ったまま膝で順々に身を送り、座れない人のために席を空けてください」ということになるのでしょうか?
「譲る」は「寄せる」から来たとの語源説があるそうです。
「譲り合う」ことは「寄せ合う」事に他ならず、身体や心を寄せ合えば温もりや思いやりがお互いに伝わるようにしたいものです。