旧愚だくさんブログ

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地元再発見!加蘇鉱山

2010年02月07日 | カメ見聞録・廃墟・遺構編

前の記事にちょこっと書いたけど、昨日は足尾組ミニオフ会開催。
鉱石マニアの間では有名な加蘇鉱山に行って来た。

●加蘇鉱山●
マンガン鉱石を主とする鉱床で、大正5~6年頃は二酸化マンガン鉱の優良品を採取しており、最盛期には月産100~300トンと日本一の産出量を誇った。
しかし、戦後、産出量が減少し閉山、現在に至る。

今回の足尾組は、近代産業遺産としての廃鉱山を探索しながら、ついでに加蘇鉱山で沢山採れると言われるロードナイト(ばら輝石)を見つけようじゃないかと、鉱石採取にも触手を伸ばした。
ああっ、こうして段々とディープになって行くのか、自分達。

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↑鉱山に向かう途中に、何とボンネット型トラックがあった!
ボンネットマニア(何なんだ!)の1192さん、狂喜乱舞。
それにしても、未だ現役稼動だよ、凄いなぁ。
手入れも行き届いてるし。

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↑そして加蘇鉱山に到着。
道沿いにあるから大変分かりやすいのだわ。
「加蘇鉱山大通洞」と書いてある通り、これは通洞坑跡。
ちなみに、通洞坑とは坑口から水平に掘られた主要な運搬坑道のこと。

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↑通洞坑の前は道路で、それは川に沿っている。
川には橋脚だけが残されていた。

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↑対岸を見ると、コンクリ製の事務所跡や社宅跡地などが見られる。
うーむ・・向こうに渡る手立てはないものか。

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↑通洞坑から山を登り始めると、このような小屋に遭遇した。
最初はトイレかと思ったけど、どうもそうではないらしい。
小屋の真ん中には屋根の付いたポスト状のものがあり、此処に何かを投げ入れて通過したと思われる。
此処に守衛さんでも居て、出入りする鉱夫をチェックしていたのかな?

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↑小屋の屋根越しに選鉱所跡が見える。

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↑選鉱所のホッパー口。

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↑選鉱所に設えられた小さな部屋。
これって何?緊急用の電話でも置かれていたのかな?

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↑選鉱所の脇の石段を上ると、大切坑跡がある。
ムムッ?怪しげな人影が(笑
今、調べたら「大切坑」ってのは坑内排水を目的とした坑道だって。

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↑大切坑前にはマンガン鉱石らしき石があったので、早速ハンマーで砕き始めたたい焼きさん。

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↑で、この石を拾って来た。
実は、加蘇鉱山と言えばロードナイト(ばら輝石)で、此処のズリの中から良質のロードナイトを採取しようと、各地から鉱石マニアが集まって来るのだ。

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↑ホントは、こう言うロードナイトが理想。

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↑それから、恐る恐る大切坑内に入ってみた。
入って直ぐはコンクリでキレイに塗り固められた坑道が続き・・・

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↑コンクリ坑道の先は素掘りの坑道になる。

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↑素掘りの坑道でも、このように所々でコンクリ支柱が立てられている。

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↑坑道脇に部屋みたいな空間があり、水が溜められた水槽状のものがあったけど、これは何の機能を果たしたのだろう?
一見何の変哲もない水槽だけど、ひょっとしてこれが排水口で恐ろしく深かったりして・・・。

大切坑から下界に戻り、それからまた暫くの間、ロードナイトを見つけたけど、残念ながら思うような石は見つからず終い。
帰ってからネットで調べたら、大切坑の上の山に本坑のズリがあるのだそう。
もうちょっと上まで登れば良かったんだね。残念!
それと、マンガン鉱石は大変固いので、鉱石用ハンマーでないと割れないそう。
よし!鉱石用ハンマーを用意しようっと・・・って、マニアックな道が一つ増えそうでコワイ。

ところで、ロードナイトを探しながら
「ロードナイトを持つと落ち着いた人間になるそうです」
と水道ネコさんが教えてくれ、
「よしっ!今日から落ち着いたオトナになるぞ!」
と張り切って探し出す我々。
まー、こんなんじゃロードナイトの力を借りても無理でしょうなー。

そんなこんなで、雪の加蘇鉱山を後にし市内に戻った。

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↑加蘇鉱山から市内に戻る道には、有名な道路標示板がある。
前にも書いたけど、我が在住市に走る国道の一部には、三つの国道が重なっており、道路標示がこんな賑やかなことになっている。
この国道のマークは通称「おにぎり」で、何と世の中にはおにぎりマニアってものが存在する。
そして、この三つの国道表示はおにぎりマニアの間で有名で、全国から此処に集まるらしい・・・たったこの一枚を見るために!

つくづく、人の数だけ趣味があるものよ、と思う。

とまぁ、話は逸れてしまったが、地元に保存状態の良い廃鉱山があると聞いて以来「一度行ってみたい」と思い続けて来たのが叶って、大いに満足。
しかも、大切坑の中に入れたしね。
これがソロ探索だと、絶対に中になんか入れない!
やっぱ仲間が居るって良いな~。心強いし、楽しいし。
1192さん、水道ネコさん、たい焼きさん、お疲れさまでした。

・・・と、この三人は、この後雪の中を足尾に向かって行ったのだ!
加蘇鉱山の坑道に入った後、足尾の通洞坑に入りに行くなんて、幾らなんでも凄すぎる!