東京に来てから毎日スーパー通いをしています。松本では考えられなかったことです。それで、都市のスーパーについて幾つか気が付くことがありました。まず、大都市のスーパーはどこのも小さいです。市街地で大きな敷地をとれないから、当たり前といえば当たり前です。もちろん駐車場などはありません。買い物客はみんな歩いていき、買ったものは手にもって帰ります。だから一度に沢山の買い物はできません。ビールやジュースを箱ごと販売するなんてことはありません。誰もが毎日買い物に出るのです。だとすれば、おそらく家庭の冷蔵庫も小さ目な物だと思われます。次に商品ですが、素材としての野菜や肉は、陳列されている数が少ないです。むしろ田舎の店の方が新鮮で、陳列方法も洗練されているように思います。それに対して多いのは、お総菜や弁当など調理済の食品類です。すぐに食べられる物、しかも少量がパックされた物が多く陳列してあるように思いました。つまり、単身者が多く調理済みの食品が求められるということです。
松本の街の中にも以前は小規模のスーパーがありました。でも、それはみんな潰れあるいは閉店して郊外の大型店となりました。街の中の単身者はコンビニで買い物をしています。それでコンビニのミニスーパー化がみられます。大都市も老齢化が進めば同じことが起こるでしょう。面白いことに、都市化が地方に及ぶものと思うのですが、社会の変化はむしろ地方の方が早くて、地方から大都市へと生活の変化は及んでいるのです。