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カール・ベームが「ウィーン・フィル」とベートーヴェンの交響曲全集録音を「ドイツ・グラモフォン」に完結したのは1972年9月のことであった。ベーム、当時78歳の時である。彼ほどの巨匠と呼ばれる指揮者にしてこの「全集録音」の完成はかなり遅かった。当時まだ学生だった筆者は新譜が発売されるごと最初の1970年録音の「第9番」から1枚1枚レコードを買い求めた思い出がある。
今、彼の「全集録音」を録音年代順に整理してみると前述の「第9番<合唱付き>」と「第5番」が1970年4月25日~30日、ウィーン・ジメリンガー・ホーフ録音、次ぎに全集録音では最も評価も人気も高い「第6番<田園>」が1971年5月24日~26日、ウィーン楽友協会大ホール録音と続き、残りの「第1番」・「第2番」・「第3番<エロイカ>」・「第4番」・「第7番」・「第8番」の6曲をまとめて一気に1972年9月10日から18日かけて同 楽友協会大ホールで録音している。勿論どの演奏も彼自身の哲学理念を貫いたベートーヴェン像が浮き彫りされている。筆者は最近、ライヴ盤を除けば唯一の録音でもある「第1番」と「第6番」並びにステレオ録音では唯一となる「第8番」を好んでよく聴いている。
(写真は「全集録音」からの「第1番」・「第8番」(ドイツ・グラモフォン国内盤LPーMG2416)
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