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ザルツブルグ音楽祭1987ーオーケストラ・コンサート~カラヤン/ウィーン・フィル・ライヴ盤

2008-12-25 21:15:50 | ヘルベルト・フォン・カラヤン
 1987年夏、久々にザルツブルク音楽祭に出かけた。この時のカラヤン/ウィーン・フィルのオーケストラ・コンサートが翌年ドイツ・グラモフォンからCD化された。8月15日午前11時から祝祭劇場大ホールで開催されたソプラノ/ジェシー・ノーマンを迎えてのオール・ワーグナー・プログラムである。同時にカラヤンとノーマンの初顔合わせコンサートとしても注目された。演奏曲目は歌劇「タンホイザー」序曲、「ジークフリート牧歌」、楽劇「トリスタンとイゾルデ」から「前奏曲と愛の死」の3曲で演奏時間で約1時間足らずと短いものだがその中身は大変濃いもので満足感で満たされた。ウィーン・フィル独特の何とも表現しがたいたおやかな響きと「イゾルデの愛の死」ではノーマンの美声が聴衆を酔わせた。後に調べたところカラヤンとウィーン・フィルとのワーグナーのCDによる管弦楽曲集はこれが最初で最後になった。大変貴重な録音でもある。(写真は1987年ザルツブルグ音楽祭公式プログラムとCD盤)
 今日はクリスマスなので「ジークフリート牧歌」のエピソードにつてもふれてみたい。この作品は長男ジークフリート誕生の翌年1870年に妻コジマ(リストの娘でハンス・フォン・ビューローの前妻)の誕生日(12月25日)のために作曲、もちろんコジマには内緒で筆は進められた。彼女の誕生日の当日すなわちクリスマスの朝ーワーグナー自身の指揮でチューリヒ近郊のトリプシェン(ワーグナー私邸)で行われている。楽人たちはコジマの寝室脇の階段に順に腰をおろし演奏したと伝えられる。さぞかし妻コジマは感激したことだろう。ワーグナーの心憎い演出である。尚、楽劇「ジークフリート」からのモチーフが使用されていることも付け加えておきたい。


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