カール・ベーム&ベルリン・フィルのステレオ録音によるモーツアルトの「交響曲全集」(LPレコードBOX(15枚組)として「グラモフォン」から発売されたのは今から40年余り前の1970年のことである。レコーディングは1959年から足掛け10年にわたって行われている。これらのLP盤はもちろん分け売りもされた。またベームは晩年に後期交響曲を中心にウィーン・フィルと再録音を取り組んだが今回取り上げる「第36番<リンツ>」は録音されずステレオではこのベルリン・フィル盤(1966年録音)が唯一のものとなった。(注:但しウィーン・フィルとは1950年デッカ録音のモノラルが遺されている)
このベルリンフィルとの「リンツ」はまさに洗練されえたベームの風格が充分にうかがえる1枚でレコード第1面の同1966年録音の「第39番」と共に堂々たるモーツアルトが聴ける。写真のLPは国内盤グラモフォン初出盤SLGM-1364である。
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