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カール・リヒターの格調高いモーツアルト「レクイエム」

2010-10-10 20:18:55 | 声楽曲
 バッハ解釈の最高権威者として知られたカール・リヒター(Karl Richter/1926~1981)のモーツアルトの録音は意外に少ない。私が知る限りでも今回取り上げる「レクイエム」の他には「交響曲第29番イ長調」・「フルート協奏曲」などが思い起こされるぐらいである。
 さてこの写真のLPは私がまだ学生時代の1970年代初頭に「キング・レコード」から廉価盤(千円盤)の「世界の名曲1000シリーズ」の1枚としてリリースされたものである。(キングGT1070/原盤:独TELEFUNKEN)ジャケット・デザインも当時の「廉価盤」を彷彿させるが演奏そのものは格調高い名演である。演奏は少し速めのテンポで進められていくが独唱者にマリア・シュターダー(ソプラノ)、ヘルタ・テッパー(アルト)・ヨーン・ヴァン・ケステレン(テノール)・カール・クリスティアン・コーン(バス)の当時の名歌手を揃えバックのリヒター自らが結成したミュンヘン・バッハ合唱団、管弦楽団のアンサンブルが見事である。録音は1960年ごろと思われるが決してその古さを感じさせない。今後も不滅の名盤の輝きを失うことはないだろう。
 尚、この演奏、現在は「独テルデック」よりCD化されているはずである。
 


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