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カラヤン/ベルリン・フィルのホルスト:組曲「惑星」

2009-01-19 02:03:00 | ヘルベルト・フォン・カラヤン
 イギリスの作曲家グスターヴ・ホルスト(Gustav Holst/1874~1934)の作品と言えばすぐ思いつくのが組曲「惑星」作品32ではないだろうか。本国イギリスでは彼の他の作品も広く演奏、愛好されているらしいが日本ではこの作品を除いてはあまり演奏や話題にのぼる機会は少ないようだ。カラヤンがこの作品を1961年にウィーン・フィルとDeccaで録音したとき急速に世に知れ渡ったと言っても過言ではない。それから20年の歳月を経た1981年ベルリン・フィルとデジタルで2回目の録音を果たした。(写真DG/LP盤)
 ホルストがこの作品を完成したのが1916年、当時つい最近まで惑星とされていた「冥王星」はまだ発見されていなかったため最後は「海王星」で終わっており歌詞なしの神秘的な女声合唱で締めくくる。カラヤンのこの盤はさらに円熟味が増しベルリン・フィルの大管弦楽を駆使し宇宙の大パノラマを美しく築きあげている。それはまさにカラヤンならではの世界である。また第4曲目に当たる「木星Jupiter」はその旋律がメロディックなこともあり日本ではポピュラー音楽にも編曲されヒットしたことでも有名である。最近では「冥王星」が新たに付加されたCDも発売されたが「冥王星」が惑星から外されたためホルストも苦笑していることだろう。