私のレコード・ライブラリーから

私のレコード/CDコレクション紹介

ドヴォルジャーク:交響曲第7番ニ短調作品70

2009-01-11 18:41:37 | 交響曲
 ドヴォルジャークの交響曲を語る上でもう一つ忘れてはならない作品に第7番ニ短調がある。この作品は作曲者ドヴォルジャークが1884年ロンドンのフィルハーモニー協会・名誉会員になった時、同協会より委嘱され作曲されたのがこの第7交響曲であった。前年に彼はブラームスの新作交響曲第3番ヘ長調をベルリンで聴きその感激がこの第7番の作曲意欲に拍車をかけたと言われている。ドヴォルジャークとブラームスの関係も結構深いものがあり彼はブラームスを尊敬していた。そのことは彼の作品の大半がブラームスと同じジムロック社から出版(例外として交響曲第8番はイギリスのノヴェロ社から出版)されているところからも伺える。
 私の愛聴盤はカルロ・マリア・ジュリーニ/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(1976年録音/EMI写真)とピエール・モントゥー/ロンドン交響楽団(1961年録音/Decca)の2つのLP盤である。どちらも格調高い演奏だ。ジュリーニ盤は若干遅めのテンポで押し進め重厚さを感じさせる。対照的にモントゥー盤は少し早めのテンポで軽やかでスマートな演奏になっている。またジュリーニは1993年にロイヤル・アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団とも再録音しておりこちらも捨てがたい名演で両者の演奏比較もまた興味がわく。
 

カラヤン/ウィーン・フィル・ザルツブルグ音楽祭(1964-1979)ライヴ録音集から

2009-01-11 11:27:04 | ヘルベルト・フォン・カラヤン
 「アンダンテ」レーベルからCD4枚組の「カラヤン・ウィーン・フィル・ザルツブルグ音楽祭1964~1979」と題してライヴCDが数年前に発売されたことがる。(写真)立派なブックレット付きのCDセットである。収録内容は下記のオーケストラ・コンサートからのライヴ録音である。
 
●ベートーヴェン:交響曲第1番ハ長調作品21(1966/8-28)
●シューベルト :交響曲第7(8)番ロ短調D.759(1968/8-25)
●R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」(1964/8-30
●ブルックナー:交響曲第5番(1969/8-27)
●モーツアルト:ミサ曲ハ長調K.317「戴冠式ミサ」(1972/7-30)
●ブルックナー:「テ・デウム」(1972/7-30)
●ハイドン:交響曲第104番ニ長調Hob.I-104 (1979/7-29)
●ドヴォルジャーク:交響曲第8番ト長調作品88(1974/8-15)
以上全8曲でいずれもカラヤンが56歳~71歳の壮年期から熟年期にかけてのライヴ録音で気迫にみちた名演であると共に貴重なドキュメントでもある。
 その中で私が特に気に入っている演奏はカラヤンがベルリン・フィルとの来日公演でも1970年、73年、79年と取り上げたドヴォルジャーク交響曲第8番ト長調である。カラヤン自身もこの作品をこのライヴ録音を含め1961年ウィーン・フィル(Decca),1979年ベルリン・フィル(EMI)、1985年ウィーン・フィル(DG)4回もレコーディングしている。カラヤンの演奏はどれをとっても気品があり美しいところに魅力があるがこのアンダンテ盤はさらにライヴの緊張感とウィーン・フィルの弦・管楽器の柔らかい響きが一段と輝きを増している。やはりカラヤン美学がストレートにでた名演ではないかといつも感じている。