メンデルスゾーンの「スコットランド」交響曲についてはこれまでクレンペラー、カラヤン、バーンスタイン等々、数々の名盤を取り上げてきたが普段あまり耳にしないマイナー・レーベルの中にも結構興味深い演奏がある。今回はその中から1枚、イタリア「AGORA Musica」レーベルからガブリエル・カスターニャ(Gabriel Castagna)指揮ベルリン交響楽団の演奏を紹介したい。(写真ー伊AGORA Musica AG112) ガブリエル・カスターニャはアルゼンチン出身の指揮者で馴染みがないがこのほか「CHANDOS」レーベルに「ピアソラ管弦楽作品集」等の録音がある。さてこの「スコットランド」の演奏はテンポを遅めにとり第1楽章の主題提示部の繰り返しも行っているため全体の演奏時間も45分近くを要している。この作品の優美性、抒情性をタップリと聴かせている。録音は1994年6月、余白に並行して録音されたリストの「前奏曲」が収められている。