私のレコード・ライブラリーから

私のレコード/CDコレクション紹介

バーンスタイン&ニューヨーク・フィルハーモニック、 ベートーヴェン/交響曲 旧全集録音から

2015-03-27 10:53:56 | 交響曲

   

  バーンスタイン&ニューヨーク・フィルハーモニックによる(旧)ベートーヴェン交響曲全集録音盤から選んでみた。写真のLPは左から「第5番」(米CBS,MS6468)「第4番」と「第8番」がカップリングされた(MS7412)である。このニューヨーク・フィルハーモニックとの全集録音は1961年から64年にかけて行われている。彼は当時「米CBS」に数多くの録音を遺しているが振り返ると彼の人気がカラヤンと二分するほど万人から注目を集めるようになったきっかけは70年代に入り「ドイツ・グラモフォン」や「EMI」にレコーディングしはじめてからだったと思う。確かにその頃から彼が出演する「ザルツブルク音楽祭」をはじめとしてヨーロッパの音楽祭のチケット入手は困難だった思い出がある。さてこの旧全集録音の話に戻るが私的な見解だが1961年録音の「第5番」に注目したい。若きバーンスタイン(当時43歳)が全身全霊を注いだ渾身の迫力が伝わってくる。また「第4番」・「第8番」(1962年・63年録音)もカラヤン盤と比較しながら聴いてみるのも面白い。

 

 

 

 

 

 


スヴェトラーノフ&ソヴィエト国立交響楽団 - チャイコフスキー/交響曲第1番

2015-03-21 21:04:15 | 交響曲

  昨日のキリル・コンドラシンとは対照的にエフゲニー・スヴェトラーノフはチャイコフスキーの交響曲をライヴ録音も含め数多く遺している。写真のLPレコード(ロシア・メロディア盤C 01543-4),「第1番ト短調<冬の日の幻想>」は彼と縁の深かった「ソヴィエト(現、ロシア)国立交響楽団」と最初に完成した全集録音(1967年)からの1枚である。このレコードは「ソヴィエト連邦」が新生「ロシア」になった直後の1991年9月、モスクワ郊外の雑貨店で求めたもので印象も深い。当時、ロシアの小さな町の雑貨店には日用雑貨の他に書籍類やレコード等も置いてあった。90年代になってもしばらくはCDよりまだLPの方が幅をきかせていた思う。この録音は若きスヴェトラーノフの底力を充分にうかがい知ることができる。彼はその後このコンビで「チャイコフスキー交響曲全集録音」を「1990年5月来日公演時のライヴ、さらに「ロシア国立交響楽団」になった1993年にもモスクワ放送局大ホールにおけるセッション録音にる全集を完成している。

 

 

 


コンドラシン&国立モスクワ・フィルハーモニー響のチャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」

2015-03-20 10:58:43 | 交響曲

 キリル・コンドラシンとモスクワ・フィル一行が初来日したのは今から半世紀近く前の1967年4月のことだった。当時の公演の模様はかれこれ10数年前にNHK放送音源よりCD化(Altusレーベル)されたことがある。今回紹介する写真のLPは1970年前後に当時「日本ビクター」から発売されていた「新世界レーベル」(メロディア原盤)の同コンビによるチャイコフスキー「交響曲第6番ロ短調<悲愴>」である。ところでコンドラシンのチャイコフスキーの交響曲公式録音は意外に少なくこの「悲愴」もおそらくスタジオ・セッション録音では唯一のものではなかろうか?当LPには録音年代データは記載されてないが彼が音楽監督をつとめていた1960年代半ばごろと推定される。音質は少々時代を感じさせるが演奏は金管楽器群の響き、スケール感、迫力はさすがである。(写真/新世界レコードLP SMK7510)余談になるがこの音源、国内盤は今だにCD化されてないようである。

 

 

 


レミ・バローのブルックナー/交響曲第3番/第8番

2015-03-19 11:48:10 | 交響曲

   

  写真のCDはレミ・バロー(Rémy Ballot)指揮によるブルックナーの交響曲第3番と第8番である。CDの解説によればバローは16歳のころから巨匠チェリビダッケに学んだことがあるパリ出身のフランス人指揮者とのことである。共にブルックナーゆかりのリンツ近郊に位置する「聖フローリアン修道院」本堂における「ザンクトフローリアン・ブルックナー音楽祭」におけるライヴ録音である。因みに「第3番」が2013年8月23日、「第8番」が2014年8月22日の演奏でオケーストラが異なり前者が「ザンクトフローリアン・アルトモンテ管弦楽団」、後者が「オーバーエスターライヒ青少年交響楽団」となっている。両者とも耳なれない楽団だが前者は1996年に創立された団体で「アルトモンテ」とはこの修道院の大広間に壮大なフレスコ画を描いたバロック期の一族「アルトモンテ」に因んでつけられたそうだ。また後者のユース・オーケストラはオーストリアのリンツを州都とする「オーバーエスターライヒ州」の音楽学校で研鑽を重ねてきた音大生たちで構成されている。ブルックナー好きの筆者も何度かこの修道院を訪れここの長大な残響を体感しているがこの演奏もその残響を効果的に考慮しながらブルックナーの美しい響きの世界にさそい込んでいる。「第3番」は最も小節数が多い1873年ノヴァーク第1稿を使用し演奏時間も全体で90分近く要ししかも1枚のCDに収めておりまさに聴きごたえあり。一方、「第8番」の演奏は「ノヴァーク版第2稿(1890年)」を基本としたものと思われるがこれも100分を超える重量感ある演奏で会場の残響、余韻がたっぷりと味わえる。(「第3番」-Gramola GRML99044, 「第8番」-Gramola GRML99054 SACD仕様<2層>2CD)

 

 

 

 

 

 


ヘンリー・スウォボダ指揮ウィーン交響楽団 - ブルックナー/交響曲第6番イ長調

2015-03-14 14:10:12 | 交響曲

 写真のCD(グランドスラムGS2100)は世界初のブルックナー「交響曲第6番」全曲録音といわれるヘンリー・スウォボダ指揮ウィーン交響楽団による演奏である。データによれば1950年9月、ウィーン楽友協会ホールにおけるスタジオ録音(モノラル)で米ウェストミンスターLP盤(WL5055/56 2枚組)から復刻されている。同曲のこれより古い録音で思い浮かぶのがフルトヴェングラー、ベルリン・フィルによる戦時中のライヴ盤(1943年メロディア盤)だがこれは残念ながら「第1楽章」が欠落している。今回LPより復刻されたこのCDを聴いて先ず感じたことだが想像以上に音質が良いことだ。またCDの解説に第3楽章(スケルツォ)が「世界最遅かもしれない」と記載されている通りその極端に遅いテンポにも驚いた。因みに指揮者のスウォボダ(1897~1990)はチェコ、プラハ出身でヴァーツラフ・ターリッヒに師事し東ヨーロッパを中心に活躍、その後米国に移住しレコード録音も米ウエストミンスター等に数多く遺しているようだ。

 

 

  


ベーム&ロンドン響 - チャイコフスキー/交響曲第5番

2015-03-12 18:54:37 | 交響曲

 

  カール・ベーム(Karl Böhm/1894~1981)は1977年、ロンドン交響楽団の名誉会長就任した。これをきっかけにこのコンビによるチャイコフスキーの後期交響曲録音が始まった。ちなみにベームの公式レコード録音がドイツ・オーストリア系楽団以外でされたのは「ロンドン交響楽団」が唯一である。。レコーディングは「第4番」(1977年)、「第6番」(1978年)の順で行われこの「第5番」(1980年)が最後をかざった。今思い起せばベームのチャイコフスキー交響曲初録音ということで興味津々だった。特にこの「第5番」はベーム初のデジタル録音だったことも付け加えておきたい。(写真:独グラモフォンLP 2532 005)

 

 

 


ジョン・ラボック&セント・ジョーンズ・スミス・スクエア管弦楽団

2014-09-18 19:54:03 | 交響曲

 ロンドンのウエストミンスター地区に位置する「旧セント・スミス教会」は現在ではコンサート会場として知られている。ここを本拠に活動する「セント・ジョンーズ・スミス・スクエア管弦楽団(Orchestra of St.John's Smith Square)」は1967年に指揮者ジョン・ラボック(John Lubbock)により創設された。写真はこのコンビによるメンデルスゾーンの序曲「フィンガルの洞窟」と交響曲第3番イ短調「スコットランド」が収録された「英エニグマ・レーベル」(Enigma Classics -K53588)からの1枚である。レコードには録音年月のデータの記載がないがリリースされた時期を考慮すると1970年代後期と思われる。演奏はオーソドックス・スタイルでソツがない。彼は現在も「BBC PROMS」にも度々出演し人気を博している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


クルト・ザンデルリンク&ベルリン交響楽団のショスタコーヴィチ/交響曲第8番

2014-09-17 20:57:24 | 交響曲

 名匠クルト・ザンデルリンク(Kurt Sanderling/1912~2011)の旧東独ベルリン交響楽団(2006年よりベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団に改称)首席指揮者時代、「ドイツシャルプラッテン」に遺した一連のショスタコーヴィチ交響曲録音からの1枚取り上げてみたい。写真のLPはその皮切りとなった「第8番」である。(国内盤ーET5006/徳間音楽工業)1976年9月の録音でこの国内盤は確か翌年の1977年の発売だったと思う。針をおろすとその録音の素晴らしさに驚く。演奏も派手さはなく緻密で無駄のない彼の棒さばきに吸い込まれる。その後このコンビで「第5番」・「第6番」・「第10番」・「第15番」を録音した。

 


ホルライザーのブルックナー/交響曲第4番「ロマンティック」(1959年ステレオ録音)

2014-09-15 10:06:39 | 交響曲

  ハインリッヒ・ホルライザー(Heinrich Hollreiser/1913~2006)ミュンヘン出身のオペラ指揮者として活躍した指揮者だが録音もオペラが中心で交響曲、管弦楽曲の録音は数少ない。今日、紹介するバンベルク交響楽団とのブルックナー「交響曲第4番変ホ長調<ロマンティック>」もその中の1枚である。(写真/米turnabout vox盤-34107S)1959年の幸いステレオ録音でこの「米turnabout」盤のLPも音質は大変聴きやすく良好である。使用楽譜は「ノヴァーク版」と思われるが演奏も端正で変なクセもなく聴きやすい。


サージェント&BBC響 - シベリウス/交響曲第1番 (1956年録音)

2014-09-14 11:53:34 | 交響曲

  サー・マルコム・サージェント(Sir  Malcom Sargent/1895~1967)のシベリウスの交響曲では以前にBBC交響楽団による「第5番」(1958年ステレオ録音,英REGAL/EMI盤)を紹介済みと思うが今日は彼が同BBC響首席指揮者時代に遺した「第1番ホ短調作品39」も取り上げておこうと思う。こちらは1956年のモノラル録音だが録音は「第5番」と同様、ロンドンの「キングスウェイ・ホール」で行われている。サージェントは当時シベリウスを大変得意としていた指揮者の一人でこの「第1番」も端正でキレのある演奏を聴かせている。(写真LP/英mfp-MFP2018) 因みにレコード・レーベル「mfp(Music for Pleasure)」は当時英EMI傘下の廉価盤シリーズであった。