バーンスタイン&ニューヨーク・フィルハーモニックによる(旧)ベートーヴェン交響曲全集録音盤から選んでみた。写真のLPは左から「第5番」(米CBS,MS6468)「第4番」と「第8番」がカップリングされた(MS7412)である。このニューヨーク・フィルハーモニックとの全集録音は1961年から64年にかけて行われている。彼は当時「米CBS」に数多くの録音を遺しているが振り返ると彼の人気がカラヤンと二分するほど万人から注目を集めるようになったきっかけは70年代に入り「ドイツ・グラモフォン」や「EMI」にレコーディングしはじめてからだったと思う。確かにその頃から彼が出演する「ザルツブルク音楽祭」をはじめとしてヨーロッパの音楽祭のチケット入手は困難だった思い出がある。さてこの旧全集録音の話に戻るが私的な見解だが1961年録音の「第5番」に注目したい。若きバーンスタイン(当時43歳)が全身全霊を注いだ渾身の迫力が伝わってくる。また「第4番」・「第8番」(1962年・63年録音)もカラヤン盤と比較しながら聴いてみるのも面白い。