クラシック 名盤探訪

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とっておきの名盤 その57 ぺぺ・ロメロ / ギター・アルバム

2006年11月17日 | とっておきの名盤「器楽曲」
この盤は、ギターの名品が網羅された楽しい一枚。
中でも、ソルの「魔笛の主題による序奏と変奏曲」は、出だしの哀愁に満ちた序奏とギターの特色を生かした変奏曲が魅力的だし、タレガの「アルハンブラ宮殿の思い出」は、憂いに満ちた詩にまで高められたトレモロの技法が一度聴いたら忘れられない。
この盤を聴いていると、スペインに旅したい気持ちで一杯になるのが不思議だ。
スペインに行くなら、アルハンブラ宮殿とセゴヴィアの旅がベストだと思う。
詩情あふれるタレガの曲が宮殿の美しい情景と重なるし、ソルの曲はセゴヴィアのしっとりとした田園の風景と映画「白雪姫」のモデルとなったお菓子のようなアルカサル城を思い起こさせる。
ロメロのギターは情熱的でしかも男性的な指の運びが印象的、この盤に収められた名品を分かり易く聴かせてくれる。
録音もギターの爪弾きを、鮮やかに表出していて優秀。
・ペペ・ロメロ(ギター) <PHILIPS>