クラシック 名盤探訪

クラシックの名盤紹介・おすすめ散策コース等、趣味の発信の場です。

とっておきの名盤 その53 ベートーヴェン 交響曲第5番ハ短調「運命」作品67

2006年11月04日 | とっておきの名盤「交響曲」
クライバーは限られた曲しか演奏しなかった。
ベートーヴェンは4番、5番と7番のみ。
気難しい指揮者だが、取り上げた曲はどれも図抜けた演奏を成し遂げるというユニークな存在だった。
「運命」の一枚もそれを証明するかのような見事な演奏。
速いテンポで緊迫感をもって奏する運命の動機、その切迫したような表現に思わず息を呑んで聴き入ってしまう。
4楽章まで一気に聴かせる推進力と全編に亘る躍動感に圧倒される。
熟練さとか老練さとは無縁の演奏で、聴くたびに新鮮さを感じさせる若者向けの一枚といえる。
ベストファイヴを挙げる、上位3枚は同列としたい。
・カルロス・クライバー指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 <Grammophon>
・オットー・クレンペラー指揮、フィルハーモニア管弦楽団 <EMI>
・宇野功芳指揮、アンサンブルSakura <FONTEC>
・ハンス・クナッパーツブッシュ指揮、ヘッセン放送交響楽団、1962年 <TAHRA>
・ウイルヘルム・フルトヴェングラー指揮、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団、1947年 <Grammophon>