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流出雑記 

不思議な世界

2008年05月18日 | Weblog
立ちポーズ20分×8回  体重を掛けていた右側の腰にどっしりとした疲労感を携えて帰路に着く。

大体の仕事は4ポーズから6ポーズ。8ポーズは長い。
長時間同じ姿勢を維持するというそもそも不自然な体の使い方をする為、8だと結構辛いので途中で疲労を訴えるモデルが多いらしく、最後まで耐えた事を褒められる。
私には今の所この仕事が食べる術なので、しんどがってる場合ではないし、他のモデルよりまた頼みたいと言われる仕事をしない訳にはいかない。
とは言え、口にしないだけで終わりに近づく頃にはどうにも足腰に来るので泳ぐアヒルの足の心地で立っているのだが。

事務所は一応所属モデルに均等に仕事を振っているらしいが、人気稼業的な部分があるのでクライアントから指名されれば当然仕事は増える。
毎月安定した収入が保証されないのでモデルの仕事は副収入としてやっている人が多いようだ。


天満橋から出町柳へ帰りの京阪電車。
隣に座った女性の香水が強すぎる。
ナルシス・ロドリゲスというちょっと変わった香水があるのだがその匂いがする。
30代半ば、長い黒髪で派手ではないが見た感じ普通のOLじゃなさそう。何か小説を読んでいる。
英語が堪能そうな雰囲気。

電車が木津川と淀川を渡る。
立体の道路の上をトラックが走る。
どうやってあんな高いところに道を作ったのかと不思議になる。
窓から景色を見ていると目に写るものすべてがそういう不思議となって傾れ込んでくることがある。

家がちゃんと建っていることがすごい。

普段気に留めないガードレール、アスファルト、フェンス

世の中がもし全員私(の脳)だったら未だに縦穴式住居で木の実を食べて暮らしていると思う。

煮炊きと家庭菜園規模の農耕は思い付くかも知れない。

電線、水道、自動車、信号、なんて思い付かない。携帯も。
ものすごいなあと思いつつ揺られる電車の速度も次の停車駅に1分と遅れず到着することも普通やら準急やらぶつかったりせずうまいこといっていることも驚異的に思える帰り道だった。