毎日が観光

カメラを持って街を歩けば、自分の街だって観光旅行。毎日が観光です。

夏休みの終わり

2009年08月17日 19時29分05秒 | 写真
荒川沿いには上半身裸で歩いたり自転車に乗ってるオヤジが多数出没する。陽ざしが強いから、帽子を被っている。
シャーロット・ランプリング気取りか。
ぜひ、「愛の嵐」を見て、上半身裸で帽子を被るということがどのような行為であるのかをはっきり認識して頂きたい。


 午後、荒川サイクリングロードの空。
 もう、すでに早くも雲は秋の雲。
 たいへいくんと一緒にずいぶん、抵抗したんだ。夏はまだ終わらない、と。
 なんだろう、夏の終わりはいつだって寂しいのに、今年の夏は特別寂しい。
 年齢を重ねたせいか、どうしようもない一回性を強く感じてしまう。
 すべての夏は取り返しのつかない夏だったのに、若い頃はいつもそのことを忘れていた。
 興味のない高校野球でさえ、その夏の強烈な一回性に感情移入してしまいそうだ。
 青春というものはその価値を理解できない期間だけに存在し、しかし認識においては回顧の中にしか存在しない、魅惑溢れるくせに、きわめて残酷なものなのだ。
 45歳でようやく目覚めたのか、そんなこと。その事実の方が驚きだよ、ったく。


 夕方、調布の空。
 味の素スタジアムでサッカー観戦。
 大きな声援。
 繰り広げられる試合。
 緑のきれいな芝生。
 冷たい生ビール。
 極楽。
 いろいろ議論はあるけれど、真夏のサッカー観戦もいいよ、犬飼くん。
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がんばれ、たいへいくん

2009年08月17日 16時12分05秒 | らくがき
夏休み最終日、夕方からサッカーを見に行くので軽く80kmほど走る。
この暑さなのに、なんと北風。太平洋高気圧の影響で南風になるはずなのに。どうしちゃったんだ、太平洋高気圧。
「ごめんよ。なんとか晴れ間は作れたんだけれど、南風までは力が及ばなくて。ごほごほ」
咳き込みながら、太平洋高気圧が弱々しく言った。
「たいへいくん!」
「ぼく、もうだめかもしれない」
「しっかりするんだ、たいへいくん」
「短い夏だったけど、楽しかったよ。ごほごほ」
「まだ秋は来ないよ。大丈夫だよ」
「きみと過ごした42年の夏は忘れない………」がくっ
「たいへいくん………きみ、ジェニファー・オニールのファンだったのかい」
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将軍殺し

2009年08月17日 12時37分20秒 | 観光
 夏休み明け最初の仕事が倉庫からの出荷。近くにあるのでぷらぷら歩く。
 ここら辺はぼくの小学校の頃の学区。よく遊びに行った赤木くんの家もある。赤木くんちはお金持ちで、彼の部屋にはわれわれの垂涎の的であったサンダーバード基地や鉄道のジオラマやら、さまざまなものがあった。
 赤木くんのおかげでぼくはぼくなりのお金持ち定義を身につけた。
 ぼくにお金持ちと認められたければ、次の2つの存在が必要である(しかし、ぼくなんかに認められたいとわざわざ思うお金持ちは、すでにその段階でお金持ちではないような気がする)。
 さて、そのひとつは勝手口の存在である。かつては普通のサラリーマン世帯であったさざえさんちにもある勝手口であるが、現代においてもこれをはずすわけにはいかない。いや、むしろ希少価値という点で、まさにお金持ちにふさわしいステータス出入り口と言ってもいい。「うちには勝手口あるよ。そのかわり玄関ないけど」というのはなし。
 もうひとつは他人の存在である。お金持ちの家には、血の繋がりのない他人が住んでいる。書生でも女中でも執事でもお抱え運転手でもかまわない。失踪したお姉さんの子どもというのは血の繋がりがあるからだめ。3番目の子と5番目の子は血が繋がってないけど………という事情も考慮しません。
 赤木くんちにはどちらもあった。あるとき、赤木くんは、何気ない顔をして、「うちってさ、むかし将軍殺しちゃったから、名字から公って字をはずしたんだ」と話した。
 将軍、殺す。小学生にとってその2語は2語ともとんでもなく非日常的な言葉だった。一瞬何を言っているのかわからなかった。
「だから、昔は赤松って名字だったんだって」
 あー、知ってるぞ、それ、こないだ社会の時間に見たテレヴィでやってたぞ。赤松なんとかって、室町時代に将軍殺したよな、赤木くんちって室町時代から延々歴史背負ってるんだ。
 感心した。さきほどのお金持ちの定義に、もう一つ歴史を加えたいところだが、まあ、二つだけで勘弁してやろう。
 赤木くん、今何してるんだろう? 将軍殺そうと計画してたりしてないだろうか。
 ま、今の日本に将軍などいないから杞憂であるのだけれど。
 はっ、松平健。
コメント (2)
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