毎日が観光

カメラを持って街を歩けば、自分の街だって観光旅行。毎日が観光です。

週末新潟

2009年04月06日 17時59分04秒 | 

 市場経済は需要と供給のバランスによって成立する。需要曲線と供給曲線とが交わるところに交換価格が誕生するのだ。
 その考えでいくと、ガンバ大阪、浦和レッズ、FC東京、横浜Fマリノスとの比較的集客が望める対戦カードだけ価格を高く設定するヴィッセル神戸のやり方は大変理にかなった方法と言える。子どもからも500円高く徴収しようとするその姿勢は市場経済的にまったく正しい。
 しかし世の中には市場経済にあまり馴染まない事柄が存在することをヴィッセル神戸は知らない。あるいは知っていても知らないふりをしている。知らなきゃバカだし、知っててやってるならなおたちが悪い。
 4日、アルビレックス新潟対横浜Fマリノスの試合を見に、新潟まで車を走らせた。帰りの車の中で3時間近く愚痴ったので、試合内容、結果についてはここに書かない。それよりアルビレックス新潟のチケット販売について触れたいのだ。
 前売りを買うためにアルビレックス新潟の料金表を見てびっくりした。なんと小・中・高校生まで、どの座席も一律1000円なのだ。ゴール裏は確かに熱い応援が繰り広げられ、興奮という点ではここに勝るところはないのだが、サッカーを組織的に見るには距離が圧縮されてしまうので不的確である。その点、SS席やバックスタンド中央などは大変見やすいので、今現役でサッカーをやっている子どもたちにとっては有益な場所だ。だが、その分料金設定が高い。Fマリノスの場合、自由席は小中学生900円、バックスタンド中央は1100円(SSなどは大人料金のみ)。しかし、アルビレックス新潟は高校生までどの席も1000円。この高校生までという点も高く評価できるところだ。地元の子どもたちと伸びていこうとするその姿勢が素晴らしい。
 球団が地元を大事にするから、地元は2003年J2なのに観客動員数の新記録を達成させる形でその気持を返した。まさに地元と球団とが相思相愛で結ばれており、そこには市場経済至上主義(しゃれじゃないよ)とは別の球団経営の形が示されているように思われる。
 試合は負けちゃったし、何一つ観光もしないトンボ帰りだったけれど、アルビレックス新潟のあり方に少なからず感動を覚えた週末でありました。

 写真は雨に濡れながら応援していた、姉妹の一人。90分ずっと立ったまま、重い旗を振っていた気持に試合結果が応えられずに、他人ながらかわいそうでありました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする