毎日が観光

カメラを持って街を歩けば、自分の街だって観光旅行。毎日が観光です。

神戸 布引の滝

2006年06月19日 09時08分01秒 | 観光
 翌日もぼくたち4人でドライブ。きみは新婚なんだから帰んなさいよ、と止めたのだがついてきてしまう新婦。
 まずは新神戸へ。駅の駐車場に車を停め、ふらふら歩く。駅の北側に出た瞬間世界が変わる。街はハイキングコースと化すのだが、雰囲気がなぜかとても怖い。ワクワクしてしまう素晴らしい場所。先日、渋谷と上野と横浜とお台場、と言ったが、そこに秩父を加えた方がいい。神戸あなどれません。
 歩くこと10分。布引の滝の雌滝に辿りつく。

 日本3大神滝(あとは日光の華厳の滝、紀州の那智の滝)ということなのだが、ハイカー以外の観光客はおらず、閑散としている。一人はヒールにスカート、ぼくは綿のパンツに革靴、と明らかに場所に合わない恰好。しかしそれにしても市街地から徒歩10分でこの光景に出会えるのは素敵だ。
 布引の滝は、雌滝、夫婦滝、鼓ヶ滝、雄滝の4つの滝の総称で、最下流の雌滝から最上流の雄滝までも歩いて10分ほど。ヒールをはいてる友達が「想定外…」だのつぶやくのを無視してもちろん雄滝まで。

 上の大きな滝が雄滝。下の二股になっているのが夫婦滝。雄滝の高低差は43m。6カ所に折れ曲がり、その段毎に水でえぐられた穴があり、竜宮城につながっている、という伝説がある。大変な迫力であると同時に、周囲の雰囲気とあいまって、この場所が昔の人にとって聖別された場所であることが理解できた。エリアーデにならえば、クラトファニーを感じる。特定の宗教や宗派とは全然関係のない古代の人の恐れ、いや、古代と限定しなくてもいいだろう、この滝を前にして人々が抱く畏怖が人を人たらしめている感情の一つだと、この地で強く感じた。

 どんな形であれ、祈る感情には共通するものがある、と思う。
コメント
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