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京都旅行7 鞍馬6

2005年08月06日 08時07分15秒 | 観光

 桃の節句、端午の節句。子どもの頃から耳にした言葉である。節句とは中国で古くから伝わる季節の変わり目で、奇数月のぞろ目が相当する(1月1日は別格なので、1月だけは7日)。すなわち、人日1月7日、上巳3月3日、端午5月5日、七夕7月7日、重陽9月9日(上巳の説明は省きます)。
 上巳3月3日は穢れを流す日とされてきた。この日宮中で行われる「曲水の宴」はその儀礼を宮中化したものであることは想像に難くない。一般の人たちは写真のような人形(形代)に名前を書き、自分の身体をこすり、自分についた穢れを人形に移して海や川に流したのだ。これがひな祭りの起源であり、雛の原型、それが少彦名命であった。
 つまり疫病や世情不安など憂うべきことがあったとき、天皇は怒り(勅勘)、由岐神社、五条神社の少彦名命に穢れをぬりたくり、流刑に処したのだ。だからこそ由岐神社は世情不安の際、宮中から鞍馬に移されてきた。そしてそれからも何かあれば穢れを背負わされ、流刑に処される。
 遠藤周作は鞍馬からどうしても「暗間」「暗魔」を連想してしまう、と言っている。鬼一法眼、由岐神社。鬼とされた者、穢れを背負わされ流刑にされる者。
 鞍馬の抱える闇は、なかなか深い。
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