毎日が観光

カメラを持って街を歩けば、自分の街だって観光旅行。毎日が観光です。

くろ麦(静岡)

2005年07月11日 15時31分01秒 | 食べ物

 店に入る。辛うじて1つだけ空いていた席。ごちそうさん、と立ち上がる人がいるかと思えば、また新しいお客さんが入ってくる。どの人たちも普段着。地元の人に愛されているお店なんだなあ、と強く感じます。
 青山の「くろ麦」ののれん分け。そして青山の「くろ麦」は鎌倉一茶庵の系統。やっぱりまだ行ったことがない足利の「一茶庵」にそろそろ行ってみようかな、と思うほど、足利一茶庵は日本の良質のお蕎麦の本家本元みたいな感じ。
 打ち場の奥では、石臼がガラガラと回転しています。
 エビスビールを注文。お通しはなし。つまみに玉子焼き、薩摩揚げ、月見芋。玉子焼きはふわーっと柔らかなだし巻き。薩摩揚げには大根おろしがつきます。
 さて、せいろの大盛り(945円)を注文する。口に入れるとこしのあるうれしい歯触りにほのかな甘みが香おって絶品。つゆは旅に出ると滅多に出会えない江戸の蕎麦つゆ。江戸っ子は見栄っ張りだから、そばにちょっとつゆつけただけでつつつーっと食べる、と言われるのを聞いたことありません? 「けっ、見栄っ張りめ」とお思いのあなた。浅草の並木の藪でお蕎麦を食べてみて下さいな。どっぽんとつゆの中に蕎麦を放り込んで。
 しょっぱくて食べられないでしょ? 別に見栄っ張りでもなんでもない。ちょっと付けると充分なほどしょっぱいから、つけないんである。地方に行くと、どっぷりつける習慣のせいか、つゆが薄くなる。人それぞれの好き嫌いだから、どちらが正しいなんて話ではないが、ぼくは妙に焦点がぼける感じがして、きりっとした東京の蕎麦つゆの方が好きである。
 蕎麦もつゆも絶品。高架沿いを駅から20分近く歩くロケーションにもかかわらず、店が満員なのもうなずけるお味でありました。
コメント
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