旧住友銀行尾道支店

2012-06-22 19:43:02 | 岡山・広島・山口


 野口孫市(1869~1915)が率いていた住友臨時建築部の設計により明治37(1904)年に建設。 木造ですがモルタルの壁面に目地を切って石造風の厳めしい建物に仕上げています。 明治42(1909)年に増築が行われ、同時に入口上部にドーム屋根と3連の屋根窓が追加されましたが現在は屋根の付加物は取り除かれてしまっています。 昭和13(1938)年の銀行移転後はカフェーに転用、昭和20年代に海運局となり昭和50(1975)年頃からは尾道市の分庁舎として使用されています。  広島県尾道市久保1-10-3  10年12月下旬他

 ※参考『広島県の近代化遺産』  1998



 アーチ部分の旭日風の意匠に目が行きます。






 明治42年の増築後の姿を見ると、いかにも明治建築らしい古典的な様式の装飾に飾られていましたが、現在は外観的な特徴は窓周りに残るだけになってしまいました。


 昔日の姿を知ってしまうと今の姿はあまりも寂しすぎます。
 

 裏面。 内部も改変が著しいそう。 このあたりは明治初期に埋め立てられた場所になるようです。


 尾道商業会議所記念館で紹介されていた古写真。 この姿に復元される事を願ってしまいます。