旧小川村役場

2008-07-31 07:07:40 | 岡山・広島・山口



 島根との県境の町である旧田万川町で見つけた建物。 建物の規模や雰囲気から、昭和7(1932)年築の旧村役場だと思いますがいかがでしょう? 色違いの補修の跡がブラックジャックみたい(平成7年の外壁修理によるものだそう)。  山口県萩市(旧田万川町)中小川(?)  06年01月上旬

糸魚川列車区機関庫

2008-07-30 07:05:05 | 山梨・新潟



 大正元(1912)年築の現役レンガ車庫。 全長約44メートル、開口部の3連アーチが大変美しい赤煉瓦ですが、北陸新幹線の工事に伴って解体される予定にあるそう。 保存に向けての活動もあるようですが、果たしてどうなるのか。  新潟県糸魚川(いといがわ)市 糸魚川駅構内  08年06月下旬

 ※写真が一部大きくなります。 

内山商店

2008-07-29 07:09:24 | 愛媛・香川



 昭和2(1927)年頃(現地案内版では昭和4年)に醤油店の店舗兼住宅として建設。 横から見ると切妻の屋根が載っているので、和風の建物を洋風の外観で囲ったような感じですが、正面から見るとなかなか様になっています。 2階の窓の鉄扉(?)や正面アーチのメダリオン等、ポイントを押さえた作りで洋風建築をうまく消化しているように見えますね。  愛媛県宇和島市津島町岩松  07年10月上旬


 ※おまけ  こちらは旧富田医院(明治末~大正期頃築)。 玄関上部の細工はなかなか手が込んでいますが、位置がちょっと不自然に思えます。 本来の玄関は中央にあって、改修によって端に移されたのではないでしょうか。





 近くにはこんな建物も。




 最後に 若松大橋(大正10年 1921)。 一見なんの変哲もない橋に見えますが、よく見るとキーストーンみたいな装飾が奢られています。 内山商店と同じ設計士の作品だそうですが、現在の姿は当初のものとは少し違うようです。   




 橋を渡った先には国道が走り、先を急ぐ車の群れ。 慌ただしい現実社会に引き戻される・・・

リストランテ・サリーレ

2008-07-28 07:07:15 |  大阪府



 旧大阪産業信用金庫(大正末期築、もしくは昭和2年 1927頃)。 近年の改装に伴い正面部分にレンガ調のタイルが貼られた為、ちょっと見では古い建物に思えません。 かくいう私も目の前を一度通り過ぎ、これだったっけ?と訝りながらも見学、細部の意匠を見てようやく納得できた建物です。 内部は見ていませんが中二階をなくして天井が低くなっているなど、オリジナルに若干の手が加えられているそうです。 
 大阪市内の近代建築の活用方法として飲食関連のお店に転用されている例が多い気がしますが、この建物も現在はイタリアンレストランのお店。 建物の裏側を流れる土佐堀川越しの中之島の風景は、素敵な料理に華を添えるものでしょうか。  大阪府大阪市西区土佐堀1-6-18  08年01月上旬 

 ※写真が一部大きくなります。

旧大阪府南警察署

2008-07-27 10:14:52 |  滋賀県





 明治18(1885)年築。 明治41(1908)年の警察庁舎改築に伴って本願寺に寄贈され、龍谷大学(西本願寺設立の「学寮」が起源)の図書館や本願寺の宗務所として使用された後、現在は龍谷大学・瀬田学舎の礼拝堂になっています。 過去3度の移築を受けているので、原形がどの程度保たれているか分かりませんが、玄関を中心とした正面中央部分に装飾が集中していて大変賑やかな様相。 全体的なプロポーションは、旧宇和島警察署(明治17年築 現・宇和島市立歴史資料館)に似ているような感じです。  滋賀県大津市瀬田大江町横谷1-5 龍谷大学 瀬田学舎内  07年11月下旬

 ※写真が一部大きくなります。

  おまけ こちらが旧宇和島警察署。 こうして見比べるとあんまり似ていない(汗)。。。
 

日本基督教団 紀南教会

2008-07-26 19:26:24 | 奈良・和歌山



 西村伊作の設計で大正14(1925)年に建てられた教会堂。 十字架さえ掲げられていないシンプルな教会ですが、正面出入り口部分(片側が埋められている?)に架けられた急勾配な屋根と、他とは異なる壁面の処理がこの建物を特徴づけていると思います。 見事に登録文化財指定。  和歌山県那智勝浦町下里930-1 07年08月中旬

 
 ※おまけ  こちらは教会に向かう踏切の近くで見つけた建物。 個人邸にしては変な威圧感を覚えたのですが詳細は分かりません。 「懸泉堂」という立て札が出ています。 

 ※追記 佐藤春夫(詩人・小説家)の父・豊太郎の生家で大正13(1924)年頃に建てられたものとの事です。


 ※お次は教会からの帰りに見つけた個人邸。 こちらも詳細不明ですが、それほど古い建物ではないかも知れません。



 個人邸・教会とも見学の際はご配慮願います。

静岡カトリック教会 谷津巡回教会堂

2008-07-25 17:48:51 |  静岡県



 大正6(1917)年築の素朴で小さな教会。 この地域出身の神父が、静岡カトリック教会の仏人・ドラエ神父に請うて土地を求めこの地に建てたものだそうです。 白く塗られた窓枠や十字架が眩しくて印象的。 建設当時は小さな農村でしかなかったこの場所も、今では第二東名の大きくて無粋なコンクリートの橋脚が他を圧するように聳え立つ姿が目につきます。  静岡県静岡市葵区谷津380  08年07月中旬

 ※現役の教会ですので見学の際はご配慮願います。 

大和富山店

2008-07-24 18:38:44 | 富山・福井


 昭和7(1932)年築。 空襲を耐え抜いたこの建物も百貨店の新築移転によって閉鎖され、すでに店内に入る事は出来なくなっています。 取り壊された跡地に再開発の複合ビルが計画されているという今の状況は、まさに執行待ちの死刑囚のようなものでしょうか。 老朽化したとはいえ、戦後の富山の復興の歴史を見てきた威厳ある建物を、人通りのさして多くない繁華街の片隅に望む光景はもう長くないのかも知れません。  富山県富山市西町  08年06月下旬 

 ※写真が一部大きくなります。

旧日本赤十字社埼玉支部

2008-07-18 07:07:00 | 埼玉・千葉



 明治38(1905)年築のコロニアルスタイルの建物。 写真はありませんが、建物の裏側は外廊下形式の構造になっているようです(見忘れた)。 平屋建ての建物ですが、何とも言えない存在感と気品を感じるのは、中央玄関上と両翼の妻に残された赤い十字のマークが、知らず知らずのうちに心理に作用して建物全体を引き締めて見させるからでしょうか。 設計は埼玉県技師の牧彦七。 
 
 当初は浦和市(現・さいたま市)の県庁近くに建てられていましたが、昭和58(1983)年に現在地である鎌形小学校に移築され、講堂や音楽室として使用されました。 しかし少子化等により児童数が減少したこともあり、昨年の3月をもって鎌形小は閉校。 今現在この建物がどのように活用されているのか気になる所です。  埼玉県嵐山町鎌形2230  08年03月下旬  

山田眼科医院

2008-07-17 07:11:08 | 埼玉・千葉




 木更津で見つけた個人医院の建物。 全く知らない建物でしたので見つけた時は驚きましたが、どうやら昭和初期のものらしいです。 夕暮れ時の穏やかな時間の流れる中で、ほのかな暖かみを感じさせてくれる情景を作りだしていました。  千葉県木更津市中央1丁目  08年03月上旬

 ※現役の医院です。 見学の際はご配慮願います。
  追記 左の建物が昭和3(1928)年、右が昭和12(1937)年築だそうです。

裏通りの銀行建築

2008-07-16 19:14:13 | 島根・鳥取


 旧山陰合同銀行河原支店(大正11年築? 1922?)。 河原町の裏通りで見つけた建物。 これがお目当ての銀行建築かどうか、ずっと確認できませんでしたが、つい最近見た他サイトの古写真にこの建物の銀行時代の写真が載っている事を発見。 それによると、元々は松江銀行の建物だったようです。  鳥取県鳥取市河原町河原  06年11月上旬

  
 ※おまけ こちらは同じ通りにあった岸医院。 玄関の上には右から左に「岸醫院」というプレートと緑色の丸電球が付いてます。 今は人影もまばらな通りですが、かつてはこの通りが町のメインストリートだったのかもしれませんね。


 ※両建物とも現在は個人邸です。 見学の際はご注意願います。
 ※追記  岸医院は大正初期築、旧山陰合同銀行河原支店は大正4(1915)年以前築という資料もあります。

東萩間公民館

2008-07-15 18:36:34 |  静岡県




 茶畑の中に建つレトロな公民館(昭和10年頃築 1935)。 妻面に印された「萩」の一字が、地域の誇りを掲げているかのようで逞しげ。 今は東萩間公会堂?  静岡県牧之原市東萩間433-3?  08年07月中旬

福岡第一発電所

2008-07-14 19:11:17 |  石川県



 金沢電気瓦斯会社により、明治44(1911)年に建設。 国道157号を走っていると見えてくるレンガ造りの大変美しい発電所です。 手取川の豊富な水量を利用して今なお発電を続ける現役選手。  石川県白山市河内町福岡日171-2  06年08月中旬 


 ※おまけ こちらは手取川を少し上流にいったところにある 吉野第一発電所。 大正10(1921)年築の同じく現役選手で、遠目に見る限り程度も良さそうです。 両建物とも現在は北陸電力により管理されています。 


旧西白河郡役所

2008-07-11 06:58:02 | 南とうほく (宮城・山形・福島)



 明治16(1883)年築。 元々は市内・道場小路にあり、南会津郡役所のように中庭を囲んで平屋建ての建物がロの字型に配置された建物でした。 郡役所廃止後も県の出先機関として使用されていましたが、昭和46(1971)年に県の行政機構改革により不要となり解体され、その後、保存を望む市民の声もあり市内南湖公園近くに正面部分のみ復元されました。 明治20年頃の『大日本名所図会』を見てみると、正面2階部分の屋根には六角形の物見塔が付いていましたが、これはアンバランスなほどに大きくて、風による振動や雨漏り等の理由により明治23年には早くも取り除かれています。

 一部情報では明治記念館として公開とありましたが、既に閉館となったのか、建物に近づくとセキュリティが作動するような事が表示されており、遠目にこの明治の擬洋館を眺めるほかはないようです。  福島県白河市五郎窪 南湖公園  07年12月下旬

 ※参考 『日本列島 西洋館の旅』  2000
     『ふくしまの西洋造 明治洋風建築の通観』 1974 (物見塔の図が掲載されています)


 ※2010年09月追記  近い将来に再活用の予定という情報があります。 

濱田医院

2008-07-10 07:09:41 | 愛媛・香川


 人の住んでる気配が感じられない洋館医院。 窓ガラスも所々割れてしまっています。 いつ頃の建物かは分りませんが、初めてこの建物を見た時のインパクトは忘れられません。  愛媛県松山市  07年01月上旬他

 ※危険ですので立ち入りせぬようにお願い致します。