忙し、いそがし。

2008-05-27 20:50:36 | その他・雑記
 今年見た・・・その4。 今回は長野(安曇野~松本~諏訪~茅野ほか)、東京(青梅近辺)、滋賀(大津~近江八幡~豊郷ほか)です。 多少、順番が前後していますが、全てこの5月撮影の新着画像になります。




























 ※追記  ヴォーリズ建築といわれる大津の旧ニップ邸が売りに出されていましたが、今後どうなるのでしょう? 値段が値段(敷地込みで1億5千万。。。)なので、買い手は限定されると思いますが気になるところです。 ヴォーリズといえば、近江八幡の旧ウォーターハウス邸は近江兄弟社(?)の迎賓館として宿泊も出来る施設に生まれ変わる工事が始まるそうですが、ダブルハウスは依然として1世帯は空き家のままだそう。 こちらも良い住み手が見つかると嬉しいのですが。  

日本基督教団 札幌教会

2008-05-22 07:12:34 | 北海道主要部 (札幌・小樽・函館)





 旧札幌美以教会(明治37年築 1904)。 目の前は交通量の激しい車通りで落ち着きませんが、写真だけを見ていると物静かで気位の高さを感じてしまうような建物です。 西日に照らされた札幌軟石の色目が見事で、濃いめのブルーの屋根と相乗効果になって神々しい美しさを作り上げていました。 中には入っていませんが、バラ窓(?)を透した太陽の光りがどのように内部に降りそそいでいるのか見てみたいですね・・・ 私が見学中もゴツいカメラを手に持ったカメラ女子が2~3人撮影に来てましたが、夕日を浴びたこの教会は本当に素晴らしいの一語に尽きます。  北海道札幌市中央区北1条東1-2-4  07年05月上旬

 ※現役の教会ですので、見学の際はご配慮願います。

   

とある洋館

2008-05-21 07:06:49 |  神奈川県


 線路沿いに建つ大正期の洋館(大正13~15年築 1924~26)。 青少年の更生施設である為、遠巻きに眺めるだけの見学です。  神奈川県小田原市扇町  08年03月上旬

 ※施設の性質上、見学・撮影の際は十分にご注意下さい。

北浜レトロビルヂング

2008-05-20 07:09:24 |  大阪府





 旧桂隆産業(明治45年築 1912)。 大きなビルに挟まれながらも逞しく生き残ってきたレンガ造の小さな建物で、周りのビルとはスケール感が全然違うその佇まいには、いじらしささえも感じてしまいます。 元々は株の仲買商の社屋として建てられたもので、戦後は建築資材会社の事務所となった後、現在は英国喫茶のお店になっています。 男一人ではチト入りづらくて内部未見ですが、外装の小物類からも現オーナーの愛情を窺い知る事が出来ました。  大阪府大阪市中央区北浜1-1-26  08年01月上旬他

鶴来医院

2008-05-19 07:02:09 | 愛知・岐阜



 小さな町の現役医院(大正14年築 1925)。 下見板の建物は特に珍しくありませんが、玄関ポーチの上が小さな部屋となっているタイプはあまり見た記憶がありません。 『東海の近代建築』によると、ここは窓に色ガラスが嵌められた4畳半の部屋になっていて、日が差し込むととても美しいものになるそうです。 縁起の良さそうな病院名は、地名の剣(つるぎ)から付けられたんでしょうね。  岐阜県郡上市大和町(旧大和村)剣  08年04月下旬

 ※現役の医院ですので、見学の際はご配慮願います。

旧福山醸造店

2008-05-18 19:13:02 | 北海道主要部 (札幌・小樽・函館)


 明治40年代に建てられたという煉瓦の建物。 玄関と1階角部の窓の櫛形アーチが外観に変化を持たせ、屋根のてっぺんに備わったレンガ煙突は可愛らしいアクセントになっています。 現在はカフェとして活用中。  北海道札幌市中央区北3条東3ー1-2  07年05月上旬

 ※写真が一部大きくなります。 

 

上下キリスト教会

2008-05-16 07:07:06 | 岡山・広島・山口



 上下町の富豪・角倉氏所有の什器具庫(明治20年築 1887)を昭和25(1950)年に譲り受け、教会として改造・転用したもの。 かつての火の見櫓といわれる塔屋部分にはかなりの違和感を感じてしまいますが、これがなければ単なる蔵にしか見えませんね。 見学中、突然の強い雨にたたられて頭からびしょ濡れになりましたが、雨が過ぎ去った後の風にたなびく鯉のぼりの姿に、ちょっとだけ晴れやかな気持ちになりました。  広島県府中市上下町上下1057-2  08年05月上旬

 ※現役の教会です。 見学の際はご配慮願います。

田中写真館

2008-05-15 07:12:48 | 岡山・広島・山口



 昭和3(1928)年築のかつての写真館。 緩やかな丸みがついた玄関の「むくり屋根」には、カイゼル髭(ひげ)という末端のはねあがった髭の形をあしらった窓がついていて、その下部には右から左に「舘眞寫中田」の旧い文字。 さらに下に目をやれば、ヤシの実のような柱頭飾り(もしかしてイオニア式!?)に思わず口元がニヤけてしまいます。 地元の大工さんが大阪で学んだ技術を生かしてこの建物にあたったそうですが、独自の解釈を交えて建てた“大らかさ”のようなものが感じられて、見ていて楽しい建物です。  広島県三次市吉舎町吉舎  08年05月上旬

 ※現在は個人邸だと思いますので、見学の際はご配慮願います。

江田島の白い洋館

2008-05-14 07:11:09 | 岡山・広島・山口




 江田島で見つけた瀟洒な洋館。 大正期に建てられた旧軍関係の建物・・・だったような気がするのですが、肝心のネタ元をメモし忘れて詳細を忘れてしまいました(汗)。 何かの資料で知った建物ですが、長崎辺りの異人館のような佇まいなので、本当に旧軍関係の建物なのかどうか自信がありません。 江田島の自衛隊(旧海軍兵学校)の正門から歩いて1~2分の場所にあるのですが、他の建築サイトにも紹介されておらず頭の中が???でいっぱいです(古い建物ではないのかも?)。 現在は地元企業の会社事務所として使用されています。  広島県江田島市江田島町中央  08年05月上旬

 ※追記  旧海軍兵学校下士卒集会所(明治40年築 1907)でしょうか?

酒蔵のまちの木造洋館

2008-05-13 07:01:13 | 岡山・広島・山口



 赤レンガの煙突と白壁の酒蔵が連なる西条駅前の「酒蔵通り」の風情もいいものですが、駅から少し離れた緑広がる住宅地に建つ、このT邸(大正12年築 1923)にも捨てがたい魅力を感じます。 この家を建てた家主は旧近衛兵(天皇の護衛)の高官であったというだけに、凛々しさや威厳が今なお建物には漂っているかのよう。 オリジナルか分りませんが、門扉の獅子の取っ手にもそれを感じてしまいます。 現在の家主は同じ敷地内にある別の建物で生活しているように見えましたが、維持管理が大変なのは十分承知の上、可能な限りこの建物を残していって欲しいものです。  広島県東広島市西条町寺家  08年05月上旬

 ※個人邸ですので、見学の際は十分なご配慮を願います。
  写真が一部大きくなります。

広島港湾事務所

2008-05-12 07:05:16 | 岡山・広島・山口



 旧広島水上警察署(明治37年築? 1904?)。 明治42年築(改造)という資料もありますが、いずれにしろ被爆建築として明治の木造洋館が現存しているのは奇跡的です。 現在は空家っぽい様子で、漆喰は剥がれペンキも色褪せ、正面中央の三角破風の板も片側が外れ落ちてしまっているなど、満身創痍の痛々しい姿を晒しています。 活用もままならず、“被爆建築”という重い十字架を背負ったままこの地で朽ち果てていくのでしょうか・・・   広島県広島市南区宇品海岸3-11  08年05月上旬 

海上自衛隊 呉地方総監部

2008-05-10 18:38:34 | 岡山・広島・山口






 呉の町はレンガ色―。  明治19(1886)年の海軍条例と鎮守府官制の施行により、呉鎮守府(各海軍区の警備や防御をつかさどり、指揮監督した海軍の機関)が横須賀や佐世保などと共に開庁したのは明治22(1889)年のこと。 急速な文明開化・近代化の波を受け、来日した外国人技師を通して広まった西洋の建築技術が取り入れられる事になり、諸外国に追いつけ、追い越せの機運のもとレンガ造りの建物がまず手始めに軍用施設に建てられていく事になります。 

 この建物は、明治38(1905)年の芸予地震で半壊した初代の呉鎮守府庁舎に代わって、明治40(1907)年に完成した2代目の庁舎です。 軍用施設から水道・鉄道施設、最終的には民間住宅の一部にも取り入れられる事になった呉のレンガ建築の中では大将格にあたるものではないでしょうか。 正面中央部分に用いられた御影石が赤レンガとの美しい対比を見せ、2階に備わったイオニア式オーダーの真ん中には、桜と思しき彫刻がなされ日本的な美意識をさりげなく感じさせます。 建物裏側(海側)は、元々の正面だっただけに現在の正面(山側)と同じような意匠になっており、後年に増築された両翼の突き出し部分が却って正面よりも威厳を強調する要素になっているかも知れません。 先の大戦による空襲で屋根のドームは崩壊・焼失しましたが、平成11(1999)年に復元。 呉のレンガ建築の象徴的存在として昔と違わぬ姿を見せてくれています。  広島県呉市幸町8-1  08年05月上旬 

 ※ 参考文献 『街のいろはレンガ色 呉レンガ考』
         『戦争遺跡を歩く』
         『中国地方の西洋館』