日本聖公会 軽井沢ショー記念礼拝堂

2007-10-31 07:11:38 |  長野県




 大正11(1922)年築???  旧軽井沢銀座の商店街を抜け、人通りもまばらな喧噪の届かない森の中に建つ。
 明治19(1886)年に初めて軽井沢を訪れた宣教師のA・C・ショー(1846~1902)により「屋根のない病院」と絶賛され、避暑地としての適性を内外に紹介されたのが今日の軽井沢の発展の始まり。 当時は寂れた宿場町でしかなかった軽井沢にとって、ショーは「軽井沢の恩父」と呼ばれる所以でもあります。
 
 ショーハウス記念館(礼拝堂の右奥にあります)で貰ったパンフレットには、現在の建物の原型が出来たのが明治28(1895)年で、大正11年に増改築されてほぼ今のような形になったとあります。 建物は近年になって復元されたものという情報(未確認です)もありますが、ここは軽井沢で一番最初に開かれた教会であり、誰もが自由に礼拝出来るように通年開放されているという事に何ら変わりはありません。  長野県軽井沢町軽井沢645  07年09月上旬他  

小松高校記念館

2007-10-30 07:09:45 |  石川県



 明治32(1899)年創立の旧石川県立第四中学校の開校当時の校舎。 ピンク色のペンキが嫌みなく馴染んでいる可愛らしい校舎でした。 構内には明治44年に建てられた講堂も残っている?  石川県小松市丸内町二の丸  06年08月中旬

 ※ 写真が一部大きくなります。

旧栗沢信用購買販売組合事務所

2007-10-29 07:10:33 | 北海道 その他のエリア



 昭和6(1931)年築の煉瓦造の建物です。 玄関の上にバルコニーがあった跡が微かに残り、建物裏手にはいくつかの煉瓦倉庫も残っていました。 現在はJAの農業資材店のようです。  北海道栗沢町本町163  06年05月上旬


 ※おまけ こちらは同じ通りで見つけた「栗澤劇場」。 良く見ると2階から上は上げ下げ窓になっています。 空家というより廃墟っぽいですが、何となく気になる建物です。 詳細不明。 


渡部医院

2007-10-27 08:25:21 | 北海道 その他のエリア



 大正期の瀟洒な病院建築(大正12年築 1923)。 未だ現役の病院というのが素晴らしいの一言です。 富良野だけにこの建物はテレビドラマ『北の国から』でロケに使われたそうなので、テレビで見た方もいるのでは?  北海道富良野市本町1ー10  06年05月上旬

旧板谷宮吉邸

2007-10-26 07:07:34 | 北海道主要部 (札幌・小樽・函館)








 二代目・板谷宮吉により建てられた和洋並立の館。 小樽の港を見下ろす高台の地に、大正15(1926)年~昭和2(1927)年にかけて建設。
 初代・板谷宮吉は戦前まで日本有数の船会社であった板谷商船の社長。 初代の後を継いだ長男・真吉は二代目・板谷宮吉を襲名し、ただ会社を発展させるだけでなく中学校を寄贈するなど小樽の発展にも貢献し、貴族院議員や小樽名誉市長も務めました。 

 塀に囲われた建物は長らく一般の目には触れないものでしたが、現在は『海宝樓』というレストラン・バー・温泉・岩盤浴・資料館…と、なんでもありの商業施設に生まれ変わっています。 建物は勿論、煉瓦造の防空壕や石蔵なども残っているので、小樽の海運王のかつての暮らしぶりを僅かながらも垣間見る事が出来ると思います。  北海道小樽市東雲町1-19  07年05月上旬

旧福岡町役場

2007-10-25 07:04:47 | 富山・福井





 大正13(1924)年築。 地元の篤志家により寄贈され町役場や公会堂として使用される。 昭和63(1988)年に現在地に移築されてからは歴史民俗資料館となって町の歴史を紹介する施設になっています。 2階のアーチに施されたダビデの星みたいなのは旧福岡町の町章のようです(「岡」の字の周りに片仮名の「フ」が九つ)。  富山県高岡市福岡町下向田15  06年08月中旬他

 ※10年06月中旬再訪し内部見学。 展示品を大写ししない条件で内部撮影の許可を頂きました。 

藤原義江記念館

2007-10-24 07:06:39 | 岡山・広島・山口










 旧リンガー邸(昭和11年築 1936)。 現在は日本を代表するオペラ歌手・藤原義江(1898~1976  男性です)の記念館として数々の遺品が展示され、事前予約制での公開となっています。
 藤原義江はスコットランド人の父、ネール・ブロディ・リードと琵琶芸者であった母、坂田キクとの間に誕生。 しかし父からは認知されず、母と共に各地を転々とする幼少時代を送ったようです。 父・リードは瓜生商会の支配人であり、瓜生商会はホーム・リンガー商会の代理店として貿易(石炭の輸出と雑貨や食料の輸入)を行っていた事から、この建物は瓜生商会の支配人住宅となっていたそうです。
 
 四角四面で装飾を抑えた建物は優美な近代建築が建ち並ぶ下関では地味な存在かもしれませんが、年月を重ねてくすんだ白壁にモスグリーンの窓枠がしっくりと馴染み、落ち着いた雰囲気を漂わせています。 長い石段を上った小高い丘の上に建ち、静かに関門海峡を見下ろす佇まいが何とも印象的でした。  山口県下関市阿弥陀寺町3-14  05年12月下旬他

 ※09年09月下旬再訪。 写真の追加・変更、本文に加筆修正を行いました。

櫻湯

2007-10-23 07:07:11 | 北海道 その他のエリア



 帯広の町に残るレトロな銭湯。 昭和7(1932)年に建てられ、同13年に譲渡されて以降は櫻湯(桜湯)の名前で営業しているそうです。 木造2階建ての部分が入口兼脱衣所で裏手に続く平屋のレンガ造の建物が浴場となっている構造。 営業してるか微妙な感じでしたが、タウンページにも名前が載っているのでまだまだ現役と思われます。 以前に紹介した旧帯広湯にとっても良く似た建物ですね。  北海道帯広市東2条南6丁目8  06年04月下旬 

鎌倉市長谷子ども会館

2007-10-22 07:07:13 |  神奈川県






 明治41(1908)年に福島浪蔵により建設される。 氏は株取引で巨万の富を築き、この辺りの土地約1万平方メートルを買い入れて和風の建物とこの洋館を建てたと伝わります。 大正10(1921)年に桑名(三重県)の二代目諸戸清六に譲渡され、戦後は同氏の係る諸戸産業の所有となっていましたが屋敷地は宅地分譲される事になり、鎌倉市の『宅地開発等指導要綱』に基づき、昭和55(1980)年に1500平方メートルの土地とこの洋館が鎌倉市に寄贈されたそうです。
 
 寄贈された時には雨漏りにより床や壁などが腐り、柱頭飾りも欠け落ちるなど痛みの激しい状態で取り壊し論もあったそうです。 しかし小規模ながらも非常に手の込んだ造作が凝縮された建物であり、明治期の住宅建築として大変貴重なものだという事が認められ、修復・増築の後、子供たちの遊び場として開放される事になりました。 基本的に大人は立ち入り出来ない施設なので、こんな建物を子供たちだけが独占してるというのは非常に羨ましく感じてしまいます。  神奈川県鎌倉市長谷1-11-1  07年10月中旬

赤心社記念館

2007-10-21 14:54:14 | 北海道 その他のエリア




 明治21(1888)年に赤心社の事務所として荻伏駅前に建設。 赤心社は北海道の開拓の為に明治13年に設立されたのが始まりで、農業や牧畜に留まらず、漁業に林業、学校を設立して教育や文化の発展にも努めたそうです。 この建物は大正7(1918)年に荻伏村に寄付されて移築された後、公会堂や役場庁舎、2度目の移築(現在地へ)の後は博物館として使用され、昭和49(1974)年に赤心社記念館と改称されて現在に至っています。 とても120年近く前の建物とは思えないくらい綺麗な状態(外観)でした。  北海道浦河町荻伏15  06年04月下旬 

青森市森林博物館

2007-10-20 17:55:36 | きた東北 (青森・秋田・岩手)





 明治41(1908)年築の青森営林局の旧庁舎を転用して開館した博物館。 青森県産のヒバ材を主に利用して建てられたそうです。 内部には緑の大切さ、森林と人間との結びつき、森を育てる林業などについての展示がされており、映画「八甲田山」のロケに使用された旧営林局長室(2F)は、特別室として復元されています。 およそ100年もの間、北国の厳しい風雪に耐えた建物は夏の日差しを浴びて優しく輝いておりました。  青森県青森市柳川2-4-37  05年08月中旬

警察資料館

2007-10-19 07:08:32 | 南とうほく (宮城・山形・福島)





 白壁が眩しい明治の擬洋風建築(明治22年築 1889)。 ペディメントに鎮座する菊の紋様がかつての登米警察署だった事を物語っています。 昭和43(1968)年まで警察署として使用された後に復元され、今は日本唯一の警察資料館。 玄関を入るとパトカーと白バイが出迎え(乗ってもいいと館員に言われましたが、やんわり断りました。。。)、奥には留置場が再現され警察官の服装なども展示されています。 設計は宮城県技手・山添喜三郎(1843~1923)によるもの。 彼は県内で多くの建物を手掛けましたが、他に現存してるのはすぐ近くにある旧登米高等尋常小学校(現・教育資料館)のみとなっています。  宮城県登米市(とめし)登米町(とよままち)寺池中町3  05年09月中旬他

旧滝部小学校

2007-10-18 07:10:44 | 岡山・広島・山口



 大正13(1938)年に地元出身の中山太一兄弟の寄付によって建設。 中山は「クラブ化粧品」で有名な化粧品会社の創立者であり、貴族院議員までつとめあげた成功者。 建物の設計はドイツ人技師に依頼したといわれ、山間の小学校とは思えないほど豪華な建物です。 現在は歴史民俗資料館として活用されています。  山口県下関市豊北町滝部3153-1  05年12月下旬 

※写真を拡大出来るようにしてみました。 

丹波屋旅館

2007-10-17 07:10:02 | 北海道 その他のエリア



 旧松尾旅館。 大正初期築の和風旅館に洋館部を増築(昭和3年 1928)したものだそうです。 洋館部はマンサード屋根に窓にはファンライト・・・と思いきや、『旭川と道北の建築探訪』に書かれている通り、開き窓の上にファンライト風飾りを張り付けているという仕様。 棟梁の苦心がうかがい知れてシビレます。 現在も旅館として営業しているのか微妙な所(廃業っぽい)ですが、可能ならば泊って内部探索してみたい建物ですね。  北海道中頓別町生頓別91  06年05月上旬 

旧睦沢学校

2007-10-16 07:14:08 | 山梨・新潟





 武田神社境内に建つ明治期の小学校(明治8年築 1875)。 山梨県内に現存する「藤村式建築」の中で唯一、重要文化財に指定されています。 
 太鼓楼にバルコニー、隅石を漆喰で盛り上げ窓には鎧戸を配するなど、「いかにも」な形が大変可愛らしです。 当初は睦沢村亀沢に建てられていたものを昭和41(1966)年に現在地に移築し、藤村記念館と銘打ち教育資料館などとして公開していましたが、この度、甲府駅北口への移築が決定し、来年の1月からその工事が始まるようです(オープンは2010年の予定)。  山梨県甲府市古府中町2614 武田神社境内  05年10月上旬

 ※07年12月上旬再訪。 写真の追加・変更を行いました。