坊主の家計簿

♪こらえちゃいけないんだ You
 思いを伝えてよ 何も始まらないからね

終わりなき歩みを共に

2011年05月19日 | 坊主の家計簿
 昨日は親鸞展に出かける。
 え~。。。海洋堂の親鸞フィギュアが売っているのは百貨店でやっている『親鸞展』であり、今、京都の美術館でやっている『親鸞展」ではないらしい。
 ちなみに大阪では

 8月10日(水) → 8月16日(火)大阪市・阪神百貨店

 で、開催されるみたいである。お盆の時期に何を考えとるねん。まあ、16日にでも行くか。

 京都の美術館でやってた親鸞展。聖人直筆のものも多く展示してあったのだが、中でも『浄肉文』が気になる。っちゅうか、欲しい。印刷でエエから欲しい。高田派所有なのかな?肉食妻帯の聖人の直筆浄肉文。来月の通信はこれで作るか。

 本山に少しだけ御参りして、本山前で買い物して、帰宅。晩御飯までには帰るつもりだったし。

 今日は御疲れモードなので御近所銭湯へ。
 余り行かない銭湯なんだが、先日おでんがある事を発見した。エエ匂い。それからずっとその銭湯で風呂上がりビール&おでんを食べたかったのだが、いつも時間ギリギリで食べれなかった。で、今日は最初から「ビール&おでん♪」気分だったので早めに(個人的早め)行ってビール&おでん。おでんは50円。生ビールは大で400円。まあ、『大』いうても居酒屋の生中より少し多い程度なんだが。でも、大満足。グラスも冷凍室でガンガンに冷えてたし。
 丁度0時頃。テレビではNHKのBSを流してはった。
 放射能のドキュメントが始まった。北欧の放射性廃棄物を保管している所のドキュメントらしい。気になったのだが、最後まで観るのもなんやし、っちゅうか、湯冷めするし、ビールは飲み終わってもうたし、とっとと帰る。

 そのドキュメント。『「地下深く 永遠に~核廃棄物 10万年の危険』っちゅうドキュメントの最初に以前、むっちゃ聴いた音楽が。名前がどうしても出てこなかったのだが、帰宅して検索。


 

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  セラフィールド 2 は毎年7.5トンのプルトニウムを生産する。
  1.5kgのプルトニウムは原子爆弾を作ることができる。
  セラフィールド 2 は4年半毎にチェルノブイリと同等の放射能を環境に放出する。
  これらの放射性物質のひとつ、クリプトン85は死や皮膚がんをもたらす。

  放射能

  チェルノブイリ ハリスバーグ セラフィールド 広島

  チェルノブイリ ハリスバーグ セラフィールド 広島

  放射能を停止せよ
  放射能はあなたと私の間の空気中にも存在する
  放射能を停止せよ
  放射能はキュリー夫人によって発見された

  連鎖反応と突然変異
  汚染された集団

  (クラフトワーク『放射能』http://tachitachi.tumblr.com/post/5155747449/kraftwerk-radioactivity-2より)

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 今日、ツイッターを眺めてて思ったのだが、基本、私の世代(43才です)は反原発の教育を受けている気がするのだが。
 『教育』といっても学校ではなく、テレビだったり、漫画だったり、そういう部分での教育。まあ、周囲の影響といいましょうか。やっぱりチェルノブイリがあったし。原子力の安全利用という夢は見てないし。
 チェルノブイリの時は見事に「放射能は危ない!」だったし。当時大人気だったブルーハーツが『チェルノブイリ』という歌を唱ってたり。パンク系なんぞも放射能マークだったり。
 だいたい、今、っちゅうか、これから日本&アジアが被害を受けるのだろうが、あの時は「イタリア産のスパゲティーも危ない」だったりする。チーズは好きでなかったので憶えていない。スパゲティーはイタリア産でなく、他のヨーロッパ産でなく、オーストラリアとかのが出回ってた気がする。あ、原料の小麦ね。
 大人気漫画『美味しんぼ』でも、その事を問題にしてはったし。
 そこから自然食ブームなんぞもあったり、エコブームがあったり、リサイクルブームがあったり。
 『アトミックカフェ』とか『ホピの予言』とか、そんな映画の上映会がバンバンあったり。
 なので、基本、反原発路線で育って来た記憶がある。
 そこから原発推進派になろうとするには、結構勉強しなければならない。なんせ、刷り込みで「放射能は危ない!」なのだ。意識する、しない関係なく、「放射能は危ない!」だったりする。それが、別にインテリだけでなく、共通のムードだったと思うのだが。なので、原発推進派になろうとするには個人的にかなり勉強をしなければならない。それが40代ぐらいの世代の認識だと思ったりするのだが。

 いや、何が言いたいかというと、反原発は当り前だったのだ。デモに行く、集会に行く、なんぞでなくとも。別に特別な事ではない。
 それは戦後生まれの「なんとなくのムード」でもって「戦争反対」と同じである。
 あるいは、え~。。。これは誰が言ってたのかな?宮崎哲弥だったかな?まあ、『右翼』が差別用語だった。日の丸を振ると「お前は右翼か?」みたいな感じ。まあ、テレビに出る右翼が鈴木邦男でなく、西部ぐらいだったし。で、「西部が右翼か?」みたいな感じ。左翼系文化人、っちゅうか、当時の『文化人』の多くは左翼系だったし。だから「天皇制反対」「日の丸・君が代反対」は自然な事だった。だから、昭和天皇が死んだ時の自粛ムードが問題になり、日の丸・君が代が問題になる。
 ほれ、いまだに靖国神社の参拝が「これは公式参拝ですか?」なんぞと聞きまんがな。マスコミも同じ風潮。
 原発も同じ感じだと思うのだがなぁ。。。だから小規模な事故でさえ問題として報道されているわけなんだし。まあ、詳しくは知らない。調べてないし。
 で、今、私の世代で『右傾化』と呼ばれたり、あるいは原発推進の人は、勉強しはったインテリだと思うのだが。ほれ、南京事件でも、学者はともかく、「南京事件はなかった」の人の方がよう勉強してはりまんがな。んな感じ。

 まあ、上下の世代は解らんが、特にジャーナリストなんぞは、基本、反原発の人が多いと思ったりする。
 今回もNHKが優れたドキュメントを撮っているが、あれだって、まあ、どれぐらいの期間の企画会議があったのか知らないが、まあ、NHKの社員が勝手に福島に行けないだろう。他の仕事もあるねんやろうし。でも、その企画が通って、ニュースも含めて番組を作っている。

 だから、「反原発がタブーだった」とは思えんのよ。全く。

 また、「メルトダウン」。この『メルトダウン』という言葉の定義が解らない。個人的には「燃料棒が全部溶け出してしまった状態」みたいなイメージがあったのだが、当初からテレビでも報道されていた部分的融解も「メルトダウン」というのならば、え~。。。単にその言葉を使ったのか、使ってなかったのか?だけの問題だと思ったりするのだが、今日の昼休憩中に見てたワイドショーでも「海外ではメルトダウンと報じられていた」なんぞと言ってたが、確か、同じ番組で部分融解に関しては報道してはったのだが。
 
 ただ、『メルトダウン』という言葉は個人的な思いでもの凄く破壊力がある。『部分的融解』とは違った意味になる。
 この事に関して「日本は言霊の国」なんぞという意見があったが、まさにそうである。「レベル7」と言われるだけなら「ああ、レベル7ね」なんだろうが「チェルノブイリと同じ」と言われると「ひぇ~。チェルノブイリと同じですか」になってしまう。

 先日も『メルトダウン』について書いたのだが、自分でリンクを引っ張って来ておいてなんなのだが、ヘロヘロだったのでちゃんと記事を読んでなくてですね、「メルトダウン=全部溶け出しました→お釜も溶けてます」みたいな認識だったのだが、どうやや違うのね。あくまでも部分的融解もメルトダウンという言葉で呼出しただけなのね。

 で、管総理の発言。


 
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 首相、東電の対応に「最悪、東日本はつぶれるという危機感が薄い」と強い不満 
 2011.3.16 23:23

 菅直人首相は16日、官邸で元連合会長の笹森清内閣特別顧問と会談し、福島第1原子力発電所をめぐる東京電力に対応について「最悪の事態になったら、東日本がつぶれることも想定しなければならない。そういうことに対する危機感が非常に薄い」と述べ、強い不満を示した。会談後、笹森氏が記者団に明らかにした。

 笹森氏によると、首相は、15日早朝に東電本店に乗り込み、東電の対応を叱責した理由について「私は原子力に強いんだ」との自負を示し、「電力事業者の危機感が薄い。もっと危機感を持ってくれないといけない」とも語ったという。

 (http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110316/plc11031623250039-n1.htm

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 である。
 この『私は原子力に強いんだ』、え~。。。ニュースリンクが切れたが別ソースでは『僕はものすごく原子力に詳しいんだ』なんだが、ここに『僕は(広瀬隆の本を愛読してて)ものすごく原子力に詳しいんだ』なんぞと入れると解り易いかも知れん(笑)なんせ、菅直人でっせ(笑)

 この報道を管総理が否定したのか、忙しくて放ったらかしにしているのかどうか知らんのだが、まあ、総理大臣の発言としては軽いが、「もっと責任の重大性を感じろ!」なんだが、まあ、菅直人らしい発言である。

 え~。。。こういう総理大臣を追い落としてどないするねんやろ?一番喜ぶのは原発推進派だと思うのだが。
 「ああ、これで菅直人という市民運動上がりの反原発総理が居なくなって安心やのぉ」だったりすると思ったりするのだが。
 当然、『総理大臣』として、もろ反原発&脱原発の立場を取れるわけがない。んなもん、天皇制に反対であっても、総理大臣として「私は天皇制に反対です。ですから、皇居に承認を貰いに行きません」なんぞ言えるわけがない。日の丸・君が代に反対であっても、総理大臣としては言えない。
 それはある意味「靖国神社なんてどうでもエエやんけ」であっても、総理大臣になる時に遺族会の支持を得たり、「約束やからしゃーないのぉ」で、「え~。。。お前、参拝はしとるけど、敬愛の意識はないやろ」がバレバレ(に私には見えた)の小泉元総理みたいなもんだ。
 何か責任ある立場になれば、自分がやりたい事の全てが出来るわけもない。「俺って総理♪」でもってやりたい事の全てをやってしまうのならば、それはファシストだ。
 で、そういう現状の中でも、エエ仕事をしてはると思ったりするのだが、今の、菅直人総理大臣は。
 菅直人を引きづり下ろして、次に誰を総理大臣として担ぎだそうとしているのか知らないが、え~。。。原発に反対ならば菅直人がベターだと思うのだが。福島瑞穂や辻元清美に菅直人程の政治力があるとは思えんし(笑)


 明日は釋顕明氏の七回忌法要の法話講師先生と打ち合わせ。え~。。。「打ち合わせを立ち飲み屋でするってどうよ?」と思ったりするのだが、まあ、エエやん。釋顕明の法事の打ち合わせやねんし。あ、『かんむりや』もエエかも知れん。法話講師先生は釋顕明死亡時に『かんむりや』での飲み会(仮通夜)に来てないはずやし。『かんむりや』は座れるし(笑)
 まあ、講師先生の寺の近所の方がエエからやっぱし立ち飲みかな?
 
 釋顕明七回忌法要の法話講師先生は、今、バリバリ活躍中。結構大きな寺の跡継ぎ息子さんで、地道に活動してはった事が実って来ている。え~。。。昔に一緒に釜ヶ崎で夜回りをやってた時も、彼が一番行ってた印象がある。一応、呼びかけたのは私だったのだが、え~。。。「仕事の都合』なんぞの言い訳もしたいのだが、でも、彼が一番地道にその後も関わって居られる。私は飲みに行くぐらいですし。
 地道に色々な活動を続けて居られるが故に、釋顕明の遺産『釜庵(釜ヶ崎に寺を作ろう!』を今後も地道に続けて行って下さるはずである。それが彼だし。また、彼は(あ、失敬。2才だったかな?それぐらい年下なので、つい『彼』と)様々な、まあ、教団だったり、仏教会だったりの活動も地道に続けて居られて評価され、信頼させている。つまり、『仕事』を地道に成し遂げる事が出来る人。だから信頼される人。ある意味『保守的』と呼ばれる方々に対しても彼なら話が通じる。話が出来て、その中できちんとした活動をして来られた実績もある。かなり過激な事も『彼だから』という信頼があるが故に、実現出来たりもする。悲しいかな保守的な人が多い寺社会の中で、彼は(比較的なのかな?)大きな寺の跡継ぎであり、『学歴』という社会的信頼もある。
 
 その正反対が釋顕明だ(笑)
 でも、釋顕明は結局、釜ヶ崎で法事や葬儀をする事は出来なかった。あ、夏祭りで本田神父から言われて読経した事があったか。それぐらい。釋顕明の夢を実現する為には、釋顕明はあまりにも無力過ぎた。
 でも、願いはあった。「釜ヶ崎で見捨てられて死んで行く仲間達の葬儀や法事をしたい。釜ヶ崎に親鸞の教えを広めたい」という願いはあった。で、釋顕明なりの努力はしたが、無力であった。

 「大切な事は、その人が何を出来たのではなく、何をしようとしたのかである」みたいな山本周五郎の言葉を、ある恩師の機関誌に書いてあった。

 『天命に安んじて人事を尽くす』やったかな?そんな言葉を教えて頂いた。
 でも、その『人事』の中には、様々な出来ない事もいっぱいある。

 私にとって僧侶になる事は「批判する側から、批判される側へ」でもあった。住職になったのも同じ。
 「住職になったら、あれもやりたい、これもやりたい」という事は、まあ、私の無力さも含めて出来ていない事が多い。んなもんだ。

 理想はある。言葉を変えると『夢』か?夢もある。でも、現実生活の中では出来ない事も多々ある。
 だから、道。仏教だったら仏道。
 その道を「歩みだそうとする?」のか「しないのか?」だけではないのか?



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 真実に生きようとすれば
 現実から袋だたきにされ
 現実に生きようとすれば
 真実に背を向けねばならぬ。
  それは 真実にも 現実にも
  生きたことのない者の 予断であろう。
 真実に拠って 現実を歩み
 現実に立って 真実を証(あかし)する。
 このたのもしく確かな大道を
 もろともに 往こう。

 (和田稠『終わりなき歩みを共に~親鸞の生涯に学ぶ』より)

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 あ、オマケのクラフトワーク『放射能』