翌朝。カメラはいったんキマリたちに戻る。
似顔絵入りの垂れ幕が。
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キマリ「おおー、すごーい」
日向「だろ? 手づくりだってさ」
結月「これ、内陸旅行に持っていくらしいですよ」
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報瀬の顔もある。
それを見たキマリ、「あ……」とつぶやくが、必ずしも嬉しそうなだけではない。もうすこし複雑な顔だ。
藤堂が近づいて、
「それ荷物?」
キマリ「え……はい!」
「多すぎる。あと半分に。5分で」
「うそ!」
そのとき、結月が「あ」といって、一角に目をやる。
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「おはようございます」
その顔も、声音も晴れやかだ。
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それを見て初めて、キマリが笑顔をみせる。
藤堂「おはよう」
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そうなのだ。がむしゃらに南極を目指してバイトに明け暮れていた頃とは違う。今はもう、1人ではないのだから。
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報瀬のナレーションで。
「こうして、最後の旅がはじまった。ニッポンから14000キロ。宇宙(そら)よりも遠い、彼方にも思えたその場所へ」