メロドラマだけど節度がある。
これが、逆にムラっとさせるんだなあ(笑)


「暮れ逢い」70点★★★★




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1912年、ドイツ。
青年フレドリック(リチャード・マッデン)は


実業家ホフマイスター(アラン・リックマン)の会社に
新入社員として採用された。
ホフマイスターは若く才気に富むフレドリックに目を掛けるようになり、
彼を屋敷に招き入れ、
自分の右腕になるよう指示する。


しかしフレドリックは屋敷で

ホフマイスターの若き妻
シャーロット(レベッカ・ホール)




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「髪結いの亭主」パトリス・ルコント監督作品。
しっとり、染みました。


社長に気に入られた若者が

若い社長の妻に出会い



互いへの想いを確認し合ったものの



戦争が二人を引き裂き……

何度も繰り返されたようなメロドラマなんだけど
じりっじりするんだけど、
情熱と節度の間がいいね。


修羅場なドロドロとは無縁なのもいい。

キーパーソンであるアラン・リックマンが
老いを自覚し、先を予感しつつも
しかし達観しきれない揺れる“枯れ心”を表現。


若者たちの暴走を抑える重しになっていて、しびれますわあ。


印象的だったのが
戦争から戻ったフレドリックが
霧の中、富豪の屋敷にたどり着くシーン。
ここから先は夢か、幽霊話かも……と思わせる
ラストへの流れも好きですねえ。

★12/20(土)からシネスイッチ銀座ほか全国順次公開。
「暮れ逢い」公式サイト