ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

超能力研究部の3人

2014-12-01 21:17:25 | た行

これは一体、何なのだ?!


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「超能力研究部の3人」72点★★★★


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出来れば、というか断然、
この映画は
「もらとりあむタマ子」(13年)も記憶に新しい
山下敦弘監督の新作、ってことだけを信じて

何も知らずに見て欲しい。

そのほうが
絶対におもしろいですから!


って、また職務放棄してるような発言してますが
ホントなんだもん(笑)


それ以上、進みたいかたはどうぞ。




乃木坂46というアイドルグループの
トップアイドル3人
秋元真夏、生田絵梨花、橋本奈々未氏を主役にした映画。


3人は「超能力研究部」に所属する
ちょっとオタクな女子高生。

好きな男子に告白するかですったもんだしたり・・・と
学園コメディ×SFのようなお話で
撮影を始めたものの


しかーし。

監督は演技ド下手な3人に四苦八苦し、
ゴネまくる芸能事務所に嫌気さし

しょうもないので
「映画を作る過程をドキュメンタリーにしちゃいました!」って感じの
やけっぱち&意趣返し的映画なのかと

すっかりダマされました。


さすがにあの統括マネージャーはおかしいよなあと思ったけどさー
あまりにリアルなんで(笑)


つまりこの映画は
フェイク・ドキュメンタリー。


「いかにもいるいる」に見えたアシスタントも
芸能事務所のマネージャーも
全部、役者。

重なるトラブルに青くなったり赤くなったりする
監督すらも
“自分という役”を演じていたとは!


成長する3人を、ちょっと応援してたのに!
彼女ら、女優じゃん!(笑)


そもそもこの映画は、成り立ち自体がフェイクらしく

乃木坂46メンバーに
「映画をつくります」と宣言して行われた
「嘘」のオーディションで勝ち抜いた3人なのだとか。


なーんにも知らないで観たのが
ラッキーでした。

エンドロールで
「え?」なのはサラ・ポーリーの「物語る私たち」みたいな衝撃と「やられた!」という喜び。

ただ
監督にヤラレタと思うと、爽快なんだけど
秋元氏にヤラレタと思うと、なーんかモヤっとするのもまた可笑しく(笑)


★12/6(土)から全国で公開。

「超能力研究部の3人」公式サイト
コメント (2)
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