ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ベン・イズ・バック

2019-05-25 12:26:17 | は行

今度は母・母つながり(笑)

 

「ベン・イズ・バック」69点★★★★

 

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クリスマスイブの朝。

19歳のベン(ルーカス・ヘッジズ)が

突然、実家に戻ってきた。

 

母ホリー(ジュリア・ロバーツ)は大喜びで迎え入れるが

妹(キャスリン・ニュートン)と良き継父(コートニー・B・エヴァンス)は

微妙な表情だ。

 

というのも

ベンは薬物依存症で施設に入居しており

そこを抜け出して、帰ってきたのだ。

 

家族は母ホリーが24時間ベンを監視することを条件に

1日だけ息子の滞在を認めた。

 

しかし、翌日。教会に出かけた一家が帰宅すると

家が荒らされ、愛犬が消えていた。

 

ベンの昔の仲間がやったのだ。

犬を取り戻すために家を飛び出した息子を

母は必死に追いかけるが――。

 

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「ある少年の告白」(19年)といい

最近、大活躍なルーカス・ヘッジズが主演。

 

本作の演技も実にナイーブで

ほんの少しの何かがトリガーになり、全てが壊れてしまう、

ギリギリの淵を行く

依存症の若者の内面を、見事に演じています。

 

依存症者の苦しみ、抜け出すことが難しい病みの深さ、

その危険が

いかに日常と地続きにあるか、その怖さがよくわかる。

 

そう、彼はいいんです。

でも、問題は「母親」(苦笑)

 

基本は理性ありそうなんだけど

結局、なりふり構わず息子を救おうとする母、ジュリア・ロバーツの

気持ちはわかるけど、倫理的にどうなの、という

言動や行動に共感できるかが

微妙なところなんですよねえ。

 

息子の薬物依存の発端になった医師に

彼女が吐く言葉とか。

いくら恨んでいても、人を呪ってはいけないよ。

呪いは自分に跳ね返ってくるからさ。

 

母親の息子への感情って

現実世界でも、特別なんだなあと感じる機会が往々にしてあり

この映画の妹が感じる「なんなのさー」のほうに

感情移入してしまったのかもしれない。

 

父と息子が、同じ問題で闘う

「ビューティフル・ボーイ」(19年)

併せて見ると、おもしろいかもしれませんね。

 

★5/24(金)からTOHOシネマズ シャンテほか全国で公開。

「ベン・イズ・バック」公式サイト


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