この夏は、おもしろくて良質なドキュメンタリーが
続いております。



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「365日のシンプルライフ」72点★★★★




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主人公はフィンランドに住む
26歳のペトリ・ルーッツカイネン監督自身。

彼は彼女にフラれたことをきっかけに

自分のいまの暮らしを見直そうと決意。

自分の持ち物をパンツ一丁まで、すべて貸倉庫に預けて、
「1日1個だけ持ち出せる」というルールを作り、
それを1年間続ける。

その“実験”過程を自分で記録したのが
このドキュメンタリーなんです。

まずは「まいった!」というアイデアの勝利!(笑)

そして自意識と自虐をないまぜにしながら
26歳の赤裸々な自分自身を、
ドキュメンタリーらしからぬ「演出」を入れて、コミカルに描くセンスのよさ。



「“モノ”に溢れた暮らしを見直す」というテーマが
ゴリゴリのエコ話とかでなく、
フツーの若者の人生探し(恋人探しともいえる(笑))になっている
その素朴さがいいんですねえ。

冒頭、
なーんにもない部屋に素っ裸で寝転ぶ監督。

外は雪が舞う寒~いヘルシンキの夜。

さあ翌朝、彼が初めに取り出すものは――?!

すっごいおもしろくないですか(笑)

一応、監督は仕事もしてるんで職場にも行くわけですが
「いま、僕がパンツも靴下も履いてないことは誰も知らない

ブブッ。笑えるでしょ(笑)

ある意味、苛酷な1年を経て
「本当に必要な“もの”」について語るその言葉には
おもわず「フムフム」となる。

もし自分なら何を取り出すか?

リストアップしてみるのもおもしろいと思いますよ。
★8/16(土)からオーディトリウム渋谷ほか全国順次公開。
「365日のシンプルライフ」公式サイト