ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

とらわれて夏

2014-04-28 23:29:18 | た行

監督を信じていいんだ!っていう好例かもね。


「とらわれて夏」70点★★★★


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1987年の夏。
アメリカ東部ニューハンプシャー州の小さな町。

13歳のヘンリー(ガトリン・グリフィス)は
夫と離婚し、引きこもりがちな母アデル(ケイト・ウィンスレット)を支えながら
二人で暮らしている。

ある日、ヘンリーは母とスーパーに買い物に行き、
ケガをした男フランク(ジョシュ・ブローリン)から
助けを求められる。

ヘンリーと母はフランクを家にかくまうことになるが
しかしそのとき
フランクが脱獄犯だというニュースが流れ・・・?!

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傷を背負った母と、心優しい脱獄犯の、
ある夏の5日間を描く作品。

そう聞いて
「ひと夏ロマンスものかしらん」と、けっこうエロい展開を想像したのですが
これがですね、想像と違って爽やかで、いい。

「JUNO/ジュノ」「マイレージ、マイライフ」の
ジェイソン・ライトマン監督を
信じてよかったんですね(笑)


あくまでも、主人公は少年で彼の目線が主軸なので、
描写はそういうものではなく

男女の間にも夏の日の“熱”はあるけど、
風吹き抜ける涼感もある。


ジョシュ・ブローリンが
男手のない家でいろいろやってくれたり

父親代わりとして
少年の将来に後に残る教えをしてくれたりと

ありそうなパーツかもしれないけど、
その揃え方が気持ちよいので悪くない。


最初、ジョシュ・ブローリンがウィンスレットを縛るシーンも
「必然性ないじゃん?プレイ?」と思ったんだけど(いやですねえ大人って。苦笑)
いやいや、ちゃんと理由があるんですよ。

ナナメに構えず、素直に見ると
よいと思います。

なんといっても
緑豊かな映像が、爽やかなこの季節にピッタリっす。


★5/1(木)からTOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開。

「とらわれて夏」公式サイト
コメント
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