アクション・ファンタジーとして観れば
本格派かもと思うんですハイ。
「47RONIN」3D版 32点★★
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鎖国時代の日本。
赤穂の領主・浅野内匠頭(田中泯)は
どこからともなく現れた少年カイを助け、
領内に住むことを許す。
成長したカイ(キアヌ・リーブス)は
異端児として孤独に暮らしながらも
領主の娘(柴咲コウ)と心を通わせ
浅野家に絶対の服従を誓っていた。
そのころ
赤穂と対立する吉良上野介(浅野忠信)は
妖術使い(菊地凛子)を使い、ある策略を立てていた――。
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かの「忠臣蔵」をベースに
ハリウッドの一流スタッフと
日米豪華キャストが構築した作品。
ずっと噂には聞いていたこの映画、
まず「忠臣蔵」に着目したっていう成り立ちがオモシロイし、
しかも主演がキアヌ・リーブスってんで
「やっぱり観ずにはいられないでしょ」が大方の本音だと思います。
で、どうだったかというと
こうきたか!という(笑)
主君の仇討ちをする47人、という設定と大筋を採用し、
あとはハリポタかロード・オブ・ザ・リングかってほどの
完全“アクションファンタジー”だったんす。
怪物や妖術も登場するし。
そうだと思って観れば
衣装や美術が「へ?」でも
そういうものか、と思えるんですけどね。
オリエンタリズムに親和性ある
キアヌ・リーブスは
まったく違和感なく、思ったとおり精悍な浪人になってるし
(痩せてるし!笑)
日本のハリウッド進出組が総結集!というのがすごい。
「ラストサムライ」はもちろん
ジェームズ・アイヴォリー監督「最終目的地」(09年)で
おおっ、とさせた真田広之氏。
「マイティ・ソー」(11年)の浅野忠信氏。
そしてなんてったって今年は
「パシフィック・リム」(13年)がキター!菊地凛子氏。
そこに柴咲コウ氏も参戦。
(あ、赤西仁氏も。田中泯氏はもともとダンスでグローバルだし)
メジャーリーグ同様、
ハリウッドでも、ホントに日本人がんばってる時代になったなあと
やはり日本人としては感慨深いです。
しかし、映画としてみると残念なことに
ストーリー構成に工夫がなく
ゲーム画面のような世界のなかで、
ひたすバトルが繰り返されるだけでは厳しかった。
“セップク”とかに
やっぱり反応大きいなあ、とかね(苦笑)
でも
日本カルチャーに注目していただくことは超・光栄。
さらに奥に踏み込んでもらえると
嬉しいし、おもしろいことになると思う。
その第一歩、ですかね。
★12/6(金)から全国で公開。
「47RONIN」公式サイト