棺桶のなかだけで
95分の映画を作るって
すごいよ?
「リミット」74点★★★
ある男(ライアン・レイノルズ)が暗闇で目覚めると
そこは土に埋められた木の棺桶のなか。
寝返りも打てない狭い空間に
あるのはジッポライターと
見知らぬ携帯ひとつ。
酸素もだんだん少なくなっていく……。
さあ、どうする?!
いままで見た中でもっとも狭小な
究極のシチュエーション・パニック・スリラーです。
とにかく狭苦しく、身動き取れず
できることは
ホント携帯かけるくらい。
しかも自分の携帯じゃないよ~(涙)
番長だったら、ひとつの電話番号も思い出せずに
窒息間違いなし、ですわ。
ワンシチュエーションで
撮れる絵も限られるし
作り手にとって相当な挑戦です。
なのにまあ
よくここまで画に出来たなあと
本当に感心しました。
むやみに回想シーンとかで逃げないし
とにかく箱詰めのままで
男が何者なのか
なぜ、そこにいるのかを明かしていく
展開もうまい。
スペイン出身の
ロドリゴ・コルテス監督、
1973年生まれらしいですが
才能恐るべし、です。
それにしても「地下」「生き埋め」のキーワードで
どうしても思い浮かべてしまう
チリの作業員救出劇。
こんな状況にならなくて
ホントよかったですねえ。
★11/6からシネセゾン渋谷ほか全国で公開。
「リミット」公式サイト