布施弁天界隈の自然と歴史情報

関東三弁天の一つである柏市布施弁天界隈の城跡、神社、仏閣等の歴史的遺産の紹介とあけぼの山近辺の花情報の提供

西光院の三匹獅子舞と木村禅師の遷化

2007-07-11 | 歴史
来月は、いよいよお盆を迎えますね。田舎へ帰られる方も多いでしょうね。ふるさとが柏である私には帰る所を持つ方は、うらやましいですね。でも、このころになると、俄然、騒がしくなるお寺が市内にあります。それは、市内篠籠田にある牡丹のお寺としても有名な真言宗豊山派の報恩山無量寺西光院です。このお寺では、毎年8月の16日、施餓鬼の日に千葉県指定の無形文化財である三匹獅子舞が行われるからです。
一般には「篠籠田の三匹獅子舞」と呼ばれ、徳川5代将軍綱吉の頃(在職1680-1709)の元禄時代から始ったといわれています。
この三匹獅子舞は千葉県内では31地区にて行われているようですが、下総獅子の特徴は、獅子頭に角を有するのが特徴らしい。獅子舞の目的は、雨乞いの他に嵐除け、五穀豊穣、悪霊退散などの祈願として舞われているようです。
見学されたい方は、8月の16日の午後3時30分頃から毎年行われるようですから、それまでに西光院の境内に行かれた方がよいでしょうが、駐車場は多くはありませんので、バス等の良いかも知れませんね。もちろん、見学は無料です。
さて、この三匹獅子舞、まず、先導するのは、猿、きつね、ひょっとこが身振りおかしく、はね回り、獅子の露払いをします。その中の猿舞は、「おかざき」「ひょっとこ」「塩まき」の三部に別れ、最後の「塩まき」は、獅子舞のお清めの意味とこれがかかると1年間無病だといういわれがあります。
お清めが終わったので、いよいよ三匹の獅子舞の登場です。お囃子に合わせて、「女獅子」「中獅子」「大獅子」の順に踊っていきます。
最後に、三匹そろっての精進返しとその後のいくつかの行程を経て、注連縄の中央に集まり、雨乞いの和歌を奉納した後、足締めをおこないます。そして、花笠の周りを大獅子を先頭に順々にくぐり抜け、舞は終了し、猿の先導で退場するのです。
この行列には、猿面は6名のほか、金棒つき、花笠4名、笛吹7~15名とかなりの人数が繰り出されます。当然それなりの人数を確保しなければできません。
そのために、昭和49年に篠籠田の「三匹獅子舞保存会」が結成され、これ以降獅子舞は保存会の手により実施されてきました。一人育てるのに3年かかるといわれ、しかも、獅子の面は2kgもあり、かなりの体力を要するようですね。
そのために、西光院の近くにある柏市立第七小小学校では,同保存会の指導を受けて,総合学習やクラブ活動の学習を通して毎年,子どもたちがこの行事に参加しているそうです。こうした、子どもや若者の協力や支えなくしては、伝統的な行事の維持は難しいのは、どこでも同じですね。
祖先の霊をなぐさめ、五穀豊穣と家内安全を祈願するこの三匹獅子舞は、この時期にふさわしい行事ですので、いつまでも続くように願わざるを得ません。
さて、話は変わりますが、以前、ここで紹介したことがある花野井にある曹洞宗大洞院の元住職であった木村誠治さん(58才)が、住持先の長野県伊那市のお寺で、5月に火災事故により遷化されたそうです。無名であった大洞院をテラコンのお寺として有名にしたり、お寺にハンカチの木(カンボジア初等教育支援の会)を立ち上げたり、その功績は大変大きかったと思います。大洞院は、7月16日に、先住忌として四九日忌を執り行なうそうです。生前に師の講演を何回か聴いたことがある自分として、ここに謹んでご冥福をお祈りいたします。合掌。
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