毎朝、7時半「おはよう!」明るい声で友から電話がくる。
「いい所を見つけたんだ!病院の中庭なの」
友は、10月の半ば過ぎぐらいに緩和ケア病棟に入院になった。
もう数えきれないぐらいの腸閉塞の再発だ。
様々な原因で(腹腔内のガンの成長や腸の癒着)口から食べものが摂取できないだろうと言われて落胆していた。
そればかりではない 骨にガンが転移していたからだろうか?骨盤が割れていたのも発覚した。
とても強い痛み止めを飲んでいたので発見が遅れたのかもしれない。
しかも 割れた骨盤が筋肉のところでかろうじて支えられていたようだ。
「絶対安静で治ることはないだろうって言われたんだ」
「あらぁ~。ねぇ もしや その中庭で煙草をすったりコーヒーを飲んだりしてるの?」
「当たり!!」
「想像ができないから中庭を見に行かなくちゃね」
口から食べものが摂取ができなくなって中心静脈栄養になった。
それを聞いて 私は気分が沈んでいた。
しかし日常は、否応なしに押し寄せる。
食べていくための仕事も待ったなしだ。
心の不調は、如実に体調に表れる。
そんな中 先週 ついにお見舞いに出かけた。
緩和病棟の入り口は、施錠されていてインターホンで名前と要件を伝えて開けてもらう仕組みだった。
彼女の病室のドアだけは、全開にされていた(閉鎖的な場所に居られないのだ)
動いてはいけないはずの人が車椅子にのって 病院内をくまなく探検していたのには笑ってしまったが・・
コーヒーを買い求めるコンビニ(院内の)渡り廊下、
そして 早速 中庭へ
禁煙!禁煙!とあちこちに書かれている目立たない隅っこで 野良猫親子を手なずけて煙草をふかしているのであった。
えーーと 私もお相伴
ドキドキ スリル満点で隠れて煙草をすうのは、最高かもしれません。
最後の日が来るまで動いて
最後の日が来るまで煙草をすって
最後の日が来るまでコーヒーを飲んで
なんとしてでも来週は、家に帰りたい。
強い薬のせいか 日に日に言葉がもつれてきた彼女は、必死で帰ろうとしている。
誕生日になったら余命6か月と思って行動しようと決めた私は、とりあえず会いたい人にあっておこうと実行している。
木製パレット屋のつぶやき
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