「ピンポーン」
わんわんわんわん
犬が転げながら走る。
「誰だ!」
そのぐらい家には、あまり訪れる人っていない。
カーテンから覗くと発砲スチロールを抱えた宅配便のお兄さんだった。
ちなみに覗くって行為は、犯罪者になった気分。
蟹かな?
牡蠣かな?
ホタテかな?
この季節 そんなものはあり得ない。
結構 大きな箱に見えたので しばし考える。
思いつかなかった。
それより玄関に行って受け取らなければいけない。
ハンコよりも何よりも
「誰?」
優しい気の弱そうなお兄さんは、それだけで差出人を見せてくれました。
「おっ!」
郷里の友からだった。
心の中では、酒だ!!って叫んだ。
絶対酒だ!
しかし「まあ 本だわ」急にしおらしい声でフフフフ。
「重たいですよ」って言われながら 楽々抱える。
もどかしく開けた中身は、もちろん日本酒。
本、インゲン、その他野菜。
この頃、実はインゲンばかり食べていて 福島県や群馬県で採れたものが家にあった。
青森県のインゲンは、久しぶりにおめにかかった。
長い、太い。
なつかしいインゲンだ。
本日、早朝から台所に立って インゲン炒め(青森のインゲン)、野菜とインゲンの煮びたし その他もろもろ。
様々のおかずをルンルンでこしらえていたが こんなに大量に一体 誰が食べるのだと思ってしまった。
すべて日本酒にあう『おかず』ばかり。
ワンコがじぃっと見てる。
そうだ彼女のササミも買ってこなければと思う。
(時々、私が食べてしまう)
本は、昨晩 読み散らかした。
郷里の友には、感謝いたします。
ありがとうございます。
ヤニ臭い本だと申し上げてお許しください。
煙草で燻してるのかしら?なんて決して申しません。
木製パレット屋の婆さんはそのうち死ぬ前に食べたいインゲンの炒め煮を変更するかもしれない
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