パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

恥ずかしい話

2008-05-31 22:48:07 | Weblog
 大丈夫か?って、私が二重投稿してしまって、私が「大丈夫か?」になってしまった。

 最新報道では、星島容疑者が、最初に警察が事情聴取に来た直後、監禁していた被害者を殺したとなっていたが、なんだか、思いきり「悔悟」が残るように、残るように、話が進んでいるみたいだ。

 関西地方で連続傷害強盗事件を起こした石津某が埼玉で捕まったが、微罪とは言わないが、あんなにマスコミで大騒ぎする程の事件だろうか。凶悪殺人事件がさっぱり解決しないので、その埋め合わせの「大報道」のような気がしてならない。もちろん、警察が頼んだわけではないだろうから、マスコミが、「無意識」のうちにそうしているのだろう。

 しかし、本当にひどすぎると思う。警察の無能力は。「遺留品」があると、ダボはぜのようにそれに集中して、犯人が来ていたシャツはどこそこで売られていたとか、そんなことばかり調べているが、フリマで買ったかも知れないじゃないか。

 なんだか、捕まえて裁判にかけたときに必要な証拠を集めているような感じがするが、その前に捕まえろよ、と言いたい。話の順番がちがうのではないか?

 今日、故朝永振一郎博士の「物理学とは何だったか」という岩波新書を古本屋で買ったが(名著!)、そこに、物理における観察・実験について、観察事実から「出発する」のではなく、観察事実を「拠り所」にするのです、と強調していた。前もってじっくり頭で考えて、もっともあり得るストーリーを作ることが重要で、観察や実験は、その後というわけだ。(もちろん、ストーリーなんて言葉は使っていないけれど)

 実験の名手だったガリレオも、「できることなら実験なしで法則を見つけることができれば一番いい」と言っているのだそうだ。アインシュタインとなると、実際に、思考実験だけで相対性原理を発見してしまった。

 話が逸れたが、新聞は、ここ10年くらいの未解決殺人事件を列挙して、警察を思いきり責めて欲しい。

 石津某を捕まえた警察官がテレビに出ていて、さすがに恥ずかしそうに「お手柄」を語っていたが、その警官が石津某にそっくりの小太りで、捕まえているところを想像して笑ってしまった。

 しかし、だ。実際に殺人を犯したわけでもない、怪我をさせただけの雑魚を捕まえてこの騒ぎは何だと言いたい。「さらなる強盗計画があった」とか、捕まえていなかったら殺人を犯していたかも知れない……って、まあ、そうなんだけどさ、だったら、私も捕まえてよ。もしかしたら殺人犯すかも知れないよって話だ。石津某逮捕の大報道を恥ずかしがるべきなのだ、警察は。