パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

「生活」と「景気」

1970-01-01 12:33:42 | Weblog
 最初、代表選に消極的だった前原が、ここにきて態度が微妙になってきたのは、マスコミの解説によれば、前原は当初、野田から禅譲を受けるという約束というか、そのような見通しをもっていたが、肝心の野田の当選が確実と言えない状況になってきたかららしい。

 私は、政策的に「野田だけはご勘弁」と思っていたのだが、政策云々の前に――もし今回の前原の動向がマスコミの解説の通りだとしたらだが――前原、野田の政治的見通しというか、「振る舞い」は、派閥選挙であった旧自民党総裁選挙そのままではないか。

 だとしたら、マスコミは、「解説」ですますのではなく、断固として批判すべきではないのか。

 何をって、彼らの政治家としての振る舞いを、だ。

 少なくとも「禅譲」という言葉を使った以上。

「政策」について言うならば、前の衆院選で「マニフェスト」に期待して民主党に一票を入れた一人として、「民主党のマニフェストは財政的に絶対無理」というのが「話の前提」になっているみたいなのが、変だ。

 財政的にきついのなら、消費税を上げればいいのだ。

 「消費税を上げて、マニフェストを実行する」

 これ、選択肢として絶対に「あり」だと思う。

 もちろん、マニフェストを変更しても構わない。

 その「精神」さえ、維持されていれば。

 で、その「精神」とは何かというと、「生活第一」でいいんじゃないか。

 そのためのアイデアなんかは、いくらでもあるが、問題は、消費税を上げると景気が落ち込み、「生活第一」と言いつつ、その生活自体がクラッシュしかねないという「反論」が予想されるところ。

 しかし、そもそも、日本の消費税が5%という低率で済んでいるのは、国民年金だとか、健康保険の掛け金だとか、高額の高速道路料金とか、いろいろ国民が負担しているからで、それを計算に入れれば、現状で、少なくとも10%に相当するだろう。

 だったら、国民年金も、健康保険も、高速道路料金も、全部税金(消費税)にしちゃえば、それでまかなえる。

 困る人なんか、いない。

 あ、いる。

 役人だ。

 役人だけは、仕事がなくなるので困るが、それだけだ。

 大体、我々の生活が、景気によって大きく左右されているのが、そもそも「変」だ。

 我々の「生活」は、「景気」とは無関係でなければならない。

 これって、実は、ベーシックインカムの基本的考え方なんだけどね。