パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

さぼっている間に‥

2010-02-26 15:33:58 | Weblog
 ブログの更新を怠っている間にすっかり春めき、オリンピックのハイライト、女子フィギュアも結果が出た。

 まあ、結果はわかっていた。

 なぜかというと、真央ちゃんが完璧に演技を行い、なおかつキムヨナが致命的なミスをした場合のみ、浅田真央が金メダルを取る可能性が出てくる。

 それは、ありえない。

 よって、浅田真央の逆転金メダルはありえないということは最初からわかっているのに、解説連中は、「可能だ」という。

 たぶん、言わされていたのだろうが。

 ともかく、私はキムヨナが嫌いだ。

 「妖艶」というのがまずわからない。

 美人ではない。可愛いタイプではさらさらない。

 ということで、形容に苦慮したアナウンサーが「妖艶」でごまかしたんじゃないかと思ったり。

 しかし、浅田選手のスケーティングをスポーツ性が高く、キムヨナのような表現力に劣るという意見があるのは、「主観」の問題とはいえ、不思議だ。

 私は、浅田選手のフィギュアを見ていると、スポーツという感じがしない。

 まあ、ともかく、キムヨナの技術加点、つまり完成度を測るGEOとかいう得点が、キムヨナが17点以上あって、男子のライサチェクの倍近いというのは笑ってしまう。

 GEOの加点であのプルシェンコを破ったライサチェクのそれの倍とは!(ウィキペディアに、早速「註」として二人の「加点」が比較されていた。さすが早業)

 フィギュアについてはまあ、これくらいにして、鳩山がまた迷走。

 朝鮮学校を、学費無料化の対象からはずすと言って、当然、拉致問題とからむと思われるが、記者会見では否定。

 じゃあ、なんではずすのかというと、「教育内容」が問題なんだそうだ。

 おいおい、そんなこと言っていいのか?

 そもそも、朝鮮学校を拉致問題に関して、学費無料化の対象からはずすということは、まったく筋が通っていないし、そもそも拉致問題解決に得策ではないだろう。

 相手をかたくなにさせるだけ。

 生徒の親が、拉致問題の実行者である北に金品を送っているのがけしからんといっても、その子供の利益に反することを行うなんて、ただの鬱憤晴らしで、筋違いでしかない。

 今の日本、何もかも「鬱憤晴らし」に血道をあげているように見える。

すみませ~ん

2010-02-15 20:14:00 | Weblog
 今日も雨でガードマンは休み。

 とはいえ、前回の休みの後は、押せ押せになったのか、翌日は明け方6時過ぎまでの残業できつかった。

 雪がちらつく中、迂回路の看板の前で「すみません、通行止めです」と言うのだが、抜け道になっているらしく、あんまり車は通らないだろうと言われていたのと大違いで、思いがけぬ方向からやってくるので、Uターンをお願いしなければならない。

 当然苦情もある。

 と、そこへ現場監督さんがママチャリに乗って巡回に現れた。

 ちなみに、この現場監督さん、45,6と思われるが、田村正和タイプのかなりのハンサム。

 土方にはハンサムがいるという神話があるが、あれは本当だ。

 この現場監督さんだけでなく、まあ、大半は安田大サーカスみたいなものなのだが、中にちらほらとイケメンがいることは確か。

 ガードマンには‥はっきり言って、イケメンは、いない。

 それはともかく、田村正和タイプの監督さんは、「どうです? あまり車は来ないでしょ」と言うので、いやそうでもないです。結構きますし、おまけにUターンをお願いしなければなりませんと解説しているそばから、BМWの最高級クラスのセダンが、監督さんの背中越しに現れた。


 監督さんは、「わ」と叫ぶと、ひらりと体をかわし、BМWに正対し、「申し訳ありません、Uターンしてください」と言うと、中から、怖いお兄さんの怒声が響いた。

 「何やってんだよー、ぼんくら、無能、あほ、馬鹿、死に損ないのじじいを角に立たせておきゃーいいだろがあ」と、そこまでひどいことは言わなかったが、罵詈雑言を浴びせると、監督さんは、背中をまっすぐにし、両手の中指はズボンのセンターラインにあわせ、アメリカの新聞が指摘したように、75度の角度で腰を曲げると、「ははー、申し訳ありません」と最敬礼のお辞儀をした。

 さすが、サラリーマン、謝罪のお辞儀が板についている。

 一方、私は、国母君のように脇で突っ立って、「すみませ~ん」。

 こんなんじゃ、お詫びの意思は伝わらないな、と自分で実感した。

 と、その国母君問題だが、どのような対処がよいのか、難しい問題だ。

 国母君自身の自覚の問題なんかじゃない。

 彼としては、あれが「かっこいい」と思っているのだし。

 もちろん、将来、年をとったら、若干ちがってくるかもしれない。

 あんな格好は恥ずかしかったということになるのかもしれないが、今現在としては、そんなことは考えられないだろう。

 つまり、「難しい問題」というのは、指導者の側の問題として難しいのだ。

 正直言って、「みっともない」と思っている連中は、たとえば、バスケットの選手たちがだぶだぶのパンツでプレーしているのも、「みっともない」と思っているのだろう。

 バスケットに限らず、今は、選手のユニフォームは概してだぶだぶに着こなしている。

 そして、それを今まで苦々しく見ていたのだとしたら、今回だって、「苦々しく見る」だけでいいはずだ。

 大体もっとも厳粛であるべき開会式だって、選手団はみなぞろぞろと歩いている。

 軍隊式に歩いたら、かえって不思議がられるだろう。

 それとも、日本だけはちがう、甲子園球児みたいに一糸乱れず、行進するんだと言うのだったら、それを貫けばいい。

 でもそれはしない。

 できない、からだ。

 この、ジレンマをこそ、指導者は自覚すべきなのだが、それがまったくない。

 本音と建前の使い分けでどうにかなると思っていて、実際、あらゆる面でそれでやってきたのだが、そろそろそれはできなくなっているのだ。

 そう考えると、今回の国母君問題は非常に大きな問題なのだが、そこまで見通した発言が皆無なことが、さらに問題なのだ。

骨休み

2010-02-11 22:09:00 | Weblog
 雨なのでガードマンの仕事は休み。

 久しぶりの「骨休み」。

 立ちっぱなしの仕事なので、「骨休み」という言葉が真に実感される。

 「骨」が休まるのだ。

 一日分の給料が消えるのは痛いが、まあしょうがない。

 ニュースを見ていたら、アメリカの大衆新聞がトヨタの社長のお辞儀の角度が少ないといっていると、アナウンサーが深刻な顔で言っていた。

 どう考えても、「お辞儀」という見慣れぬ外国の風習をネタにしたジョーク記事でしょう。

 そんなことすらわからない、余裕のなさこそ、深刻だ。

人を憎んで罪を憎まず

2010-02-09 15:53:45 | Weblog
 凶悪殺人事件の時効を廃止するように勧告が出て、民主党政権はこれを実行するようだが、どう考えても、これは賛成だ。

 ところが、世間、特に警察関係者は必ずしもそう思ってはいないようで、理由として、時間が経ちすぎると、証拠類が散逸したりして、容疑者を捕まえても、立件が困難になると言っていた。あるいは、証拠不十分のままの訴追で冤罪が増えるとか。

 そりゃー、容疑者を捕まえてからの話でしょ。

 あと、「許すという感覚も必要だと思う」という意見もあるようだが、「許す」っていうのも、犯人が捕まってからのことでしょ。

犯人が捕まらないのに、「許す」なんて、ありえない。

というか、犯人が捕まらないのに許すとしたら、それは、「殺人そのもの」を許すことになる。

つまり、「罪を憎んで人を憎まず」の正反対の現象が起きてしまう。

私が、凶悪殺人の時効にもっとも違和感があるのは、この点だ。

正直言って、時効が廃止されたからといって、世田谷の一家4人殺人事件が解決されるとは思わない。

時効があると、犯人逮捕の可能性はゼロになるが、時効がないと、ゼロではない、というだけだ。

やっぱり問題の本質は、凶悪な殺人事件の時効が成立してしまうと、「罪を憎んで人を憎まず」ならぬ、「人を憎んで罪を憎まず」ということを、法律で強制されてしまうことだと思う。

これは、被害者の肉親のみならず、人間一般として耐え難いことだ。

中には、「証拠をとっておかなければならないから大変」とかいう人が、専門家の中にすらいるが、とんでもないことだ。

病院の待遇に不満だった看護士が、病院の評判を落とすために患者に筋肉弛緩剤を投与して殺したと疑われて捕まった事件があったが、その公判で、警察が肝心要の証拠品である筋肉弛緩剤そのものを紛失してしまった。

こんなの、アメリカだったら警察が捕まり、容疑者は証拠不十分で即無罪ってことになるだろう。

テレビで、凶悪殺人事件の94パーセントは3年以内に捕まっているとか言っていたが、これも信じられない。

その「凶悪殺人事件」の基準は何なんだ?

昼寝をしていた女子高生が殺された事件、帰宅途中の女子小学生が縛られて刺し殺されてさ発見された事件、母親とその息子を殺し、駆けつけた警官の目を盗んで逃げた事件‥‥いろいろあって数え切れないが‥‥あ、まだ3年経過してないわけねwって、納得するわけないだろ。

大相撲の明日はどっちだ

2010-02-07 15:39:53 | Weblog
 ガードマンの仕事は夜8時からなのだが、実際には7時ころにはみんな集まりだし、7時半には全員揃っているので、最低、7時半までには行かなければならない。

 何で、皆さん、こんなに仕事熱心なのか。

 誇りを持ってやっているような感じすら受ける。

 まあ、「仕事」なんて、なんだって「誇り」を持たなければやってられないでしょうが、私は私の誇りにかけて、誇りに思いたくない。

 あり?

 さて、朝青竜問題だが、みなさん、「品格」って言う。

 杉山元NHkアナウンサーもそう言っていたが、「品格」って、「要求」するようなものではないと思う。

 じゃあ何かというと、「讃える」もの。

 えらい宗教家なんかがよく言う。

 神様、仏様は、讃えるもので、何かを要求してはいけません、と。

 神社仏閣におまいりして祈るのは、「生かしてもらってありがとうございます」と感謝するのであって、ご利益を求めてはいけないと。

 横綱の「品格」も、同じではないか。

 朝青竜にだって、ちょっと下品な「品格」はあったと思うが、それはそれとして、では、具体的に、今回はどうすべきだったのか。

 はっきり言って、もみ消すしかなかった。

 相撲協会がいち早く動いて、示談を成立させ、被害者の口を封じるのだ。

 そこらへんがものすごくうまいのがアングロサクソンだ。

 ケネディの女性問題なんかが典型。

 後で暴露されても、ケネディの品格(神格)は消えない。

 神の原理とは、実は、統治の原理なのだ。

 赤間剛さんが言っていたように、世界は有神論で支配されているが、その有神論を支配しているのは無神論なのだ。

 ここらへんの逆説的な論理を知っているのはほんの一部の、それこそ最上位のフリーメーソンなんかだと赤間さんは言うのだが、ともかく、この原理を相撲の統治者たる相撲協会は学ばなければならない。

 さもないと、本気で「品格」を求めて自滅してしまう。

 杉山元アナは、今回の処分で一時期観客は減るかもしれないが、これを奇禍として再生を期待するとか言っていたが、問題は再生の核をどこにもとめるかだ。

 杉山アナは明言しなかった。

 多分、「期待」しているだけで、本当は何もアイデアを持っていないのだろうおが、仮に、「神事としての伝統」なんて言い出したら、つまるところ、アフリカのマサイ族の観光客向けの「ジャンプパフォーマンスショー」になりかねない。

 しかもそれを、日本人自身が喜んで見るとしたら‥それこそ自滅だ。