パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

事件、連発

2010-11-25 16:43:52 | Weblog
 北朝鮮が韓国に砲弾を撃ち込み,民間人が死傷した「大事件」を受けて、谷垣自民党が、仙石、馬淵への問責決議案をいったん棚上げしたそうだが、私に言わせれば,問責決議案の是非はともかくとして、今回の事件は「想定内」であって、慌てて与野党一致して何かしなければならないような事件ではないだろう。

 言い換えれば、菅民主も、谷垣自民も、「党争」にかまけて、他のことは全く頭になかったことを暴露したに過ぎない。

 そもそも、「棚上げ」して、何を検討するのか。「検討」しているふりだけだろう。

 マレーシアで元看護婦が中東系の「友人」から預かった荷物に覚せい剤が隠されていたことで捕まり、有罪なら確実に「死刑」となるというニュースがあった。

 これはおそらくは「男女の情実」を利用されたのだろう。少なくとも、元看護婦に「犯罪組織の一員」という印象はない。

 もちろん、アジア各国では麻薬の取り締まりが極めて厳しいことはわかっていなければならないが、日本国政府としては、捕まった元看護婦の履歴等を調べて、もし犯罪歴がないのだったら、「彼女は事情を知らずに犯罪を犯してしまったと思われるので、死刑は回避してほしい」くらいのことは申し込んでもいいだろう。

 「日本国政府として、日本国民の安否に気を使っていますよ」というメッセージが彼女に届けば、「死刑」は免れないにしても、気持ち的には随分違うだろう。

 もちろん、現地の日本大使館もそれなりに動いてはいるだろう。

 しかし、菅は、日本国民の一人が異国の地で「死刑」を目前にしていることなんか、知ってもいないだろう。

 総理の椅子にしがみつくことだけしか考えていない顔だ。

 しかも、そのための何の「方法論」も「戦略」もなく、ただ「しがみつく」だけ。(ただし、悪い意味での「戦略」はあるのかもしれない。そういう顔をしている、あやつは。)

 壺の中の餌をつかんで、手が抜けなくなった猿同然である。

 ところが、これが、「実は運が強くて、なかなか辞めさせることはできないかもしれない」と毎日新聞の社説にあった。

 これほど胸くその悪い話はないが、なんとなくそうなりそうな感じもある。

 海上保安官が、ビデオ映像を収めたチップのようなものをCNNに送っていたが、無視され、ネットに流したということがわかったが、CNNに送った郵便は無記名で、内容の説明もなかったらしい。

 それじゃあ、捨てられてもしょうがない。

 「とりあえず、開けてみるくらいのことをしなければマスコミ失格だろう」という意見もあるようだが、私は雑誌の編集部しか知らないが、そういう人は、どれくらいの量の「郵便物」が毎日マスコミに送られてくるのか、知らないのだろう。

 あまりいいこととは言えないが,「どうやって選ぶか」ではなく、「どうやって捨てるか」、具体的には「どうやって、捨てる口実をみつけるか」というのが実態だ。

 さもないと、きりがない。

 2、3度、「カミソリ入りの郵便物」を受け取ったことがあるが、あれは本当に「嫌な気持ち」にさせられる。

 「無記名の封筒」というだけで、「こんちくしょー」となり、ゴミ箱に叩き込むという気持ちになる。

 もっとも、ゴミ箱行に捨てたというのは、表向きの答えで,実は保管していて、ユーチューブに投稿された時点で「もしかしたら、あれかも」ということで引っ張りだしたという意見もある。

 というのは、CNN系列のテレビ朝日の映像が際立って「きれい」だというのだが、私は特に意識してテレビ局の映像を比べてみたわけではないが、ネット経由にしては随分「きれい」だと思ったことは確かだ。

 というわけで,これは、もしかしたら、「あり」な推測かも。

えええ? 白鵬敗れる!

2010-11-15 19:01:19 | Weblog
 びっくりしたな~。ここまで来たら、記録つくってくれと願い,予想していた矢先に。

 相変わらず、私の予想は当たらない。

 ということは、意外にもってしまうのではないかと思っていた菅内閣も、あぶないかも。

 …という予想はやはり外れるのであろうか。

 それにしても、「ようこそ」の一言を言うにも、メモを読み上げる菅の姿には呆れるというか、見ているこっちが恥ずかしい。

 ところで、戸別補償制度なのだが、民主党の参院選挙マニフェストでは次の通りになっていた。

 「米、麦、大豆等販売価格が生産費を下回る農産物を対象に農業者戸別所得補償制度を導入します。この制度は、食料自給率目標を前提に策定された「生産数量目標」に即した生産を行った販売農業者(集落営農を含む)に対して、生産に要する費用(全国平均)と販売価格(全国平均)との差額を基本とする交付金を交付するものです。」

 えええ?である。こんなんだったら,私は賛成しない。

 私は,戸別補償とは、関税撤廃の結果、市場価格が下落した分を補填すると思っていたので,私はまったく誤解していたのかと思ったが、某民主党議員は、本来、戸別補償とはそういうものなのだが、選挙で勝つために「生産に要する費用が国内販売価格より上回った場合」と「関税」とは無関係になってしまって、元来の趣旨と異なってしまった、と発言した由。

 その矢先に、玄葉大臣が、「今の戸別補償制度は関税措置を前提としているが、そうでない場合も、考えに入れる必要がある」と記者会見で発言した。

 そうか、やっぱりと思ったところが,これにたいし、みんなの党の浅尾議員が国会の予算委員会で、「民主の戸別補償政策は、TPP導入の露払いではないか」と追求したとのこと。

 ええええ?である。

 「みんなの党」はTPP参加に積極的だったんじゃないのか?

 それで玄葉の発言を確認しようとネットを探したが、なかなか見つからず、ようやく主党に関連するブログとやらに記述があるとのグーグル検索をもとにそのブログに行ったら,当該記述は削除されていた。

 えええええ?である。

 それでも、「キャッシュ」状態で見ることは出来、それで確認した上で、書いているのだが、どうなっちゃってるのか、全然わからない。

感情任せの世論

2010-11-14 21:27:33 | Weblog
 ある強姦事件を担当した「裁判員」が、懲役数年の判決に対し、「無期懲役にすべきだ」と発言したとか。

 なんか、世間がおかしい。

 すべて、「感情まかせ」の反応。
 
 尖閣諸島問題もそうだ。

 うんざりだ。

 ニュースで「尖閣…」と言ったらチャンネル変える…と言いつつ,また書くのだが…そもそも、中国人船長を釈放したことに対し、日本人のかなり多くが、中国に嘗められている、脅しに屈服したと激昂しているわけだが、これが私にはわからない。

 なんで、釈放=屈服なのか。

 なんで、中国政府の要求と同じことを日本政府が行ったことが隷属になるのか。

 中国側にしてみれば、漁業活動の妨害ということになるだろうが、日本側からすれば悪質な公務妨害で、捕まえた。

 しかし、日中関係の今後を鑑み、政治的判断で釈放することにした。

 なお、犯罪行為を記録したビデオも、釈放した以上、公開しないこととするが、これは今後の日中関係を考慮してのことでもある。

 わかったね。

 で、全然オーケーだったのではないのか。(最後の「わかったね?」の念押しが大事だ)

 要するに、毅然として船長を裁判にかけるのではなく、毅然として釈放すればよかったのだ。

 それにしても海上保安官だが、最初は、上司(船長)に対する態度がいじらしいと思ったが,その後、マスコミ宛の「嫌味ったらしい文章」を読んで嫌になった。

 とはいえ、「お前なんか、捕まれ!」とは言わないが。

the arts of gaman

2010-11-11 22:21:16 | Weblog
 仙石にちょっと期待、というのは、いきなり君子豹変することがありそうなことと、グランドデザインをもっているんじゃないかという、「イメージ」がありそうな感じがしたのだが、どうもよくわからない。

 完全に菅のバカを嘗め切っていることは確かなようだが、本当にしたいことが何なのか…マスコミが考えているより,デカイことを考えていそうなのだが…。

 賞味期限表示の撤廃なんか、小さいことだけれど、「流れ」としては重要だと思うのでやってほしい。

 ちょっと前までは電車内に新聞がいくらでも落ちていたから、買う必要なんかなかったのだが、今は全然落ちていない。

 あれも、「賞味期限切れ」の一種なんだろう。

 嫌な世の中だ。

 ミレーの落ち穂拾いって絵があるけれど、あれは、落ちた穀物は「貧乏人のもの」なので、そのままにしておかなければならないという習慣があり、その光景を描いたものだと聞いたことがある。

 元来は、聖書に書いてあるのだろうが、「チップ制度」なんかもその流れなんだろう。

 日本にはチップ制度がないので、ほっとすると外国人がよく言うみたいだが、あれは、社交辞令がかなり入っているのだろう。

 日本には貧乏人はいないそうだよ、くすくす、って。

 死後30年以上も年金をもらい続けた人に、裁判官が、「許されない行為、このような犯罪行為を蔓延させないためにも厳罰の必要がある」と、執行猶予付きだろうが、有罪となった。

 「有罪」はしょうがないにしても、冷たい世の中だなあと思う。

 話は飛ぶが、NHKのクローズアップ現代で、第二次大戦中、収容所に入れられた日系アメリカ人たちが、身の回りのもので、様々な「芸術品」を作ったが、それを集めた、「the arts of gaman」という展覧会が開かれ、アメリカで話題を呼んで
るという。

 少しだけ紹介されていたが、いや見事なものだった。

 アナウンサーと、ゲストの山田太一は、「日本人として誇りに思う」と言っていたが、それはそう思ってもいいだけのものではあると思うけれど、あれが素晴らしいのは、日本人が手先が器用だとか、我慢の精神がすばらしいとか、そういうことではなく、全財産を没収されたため、目の前にあるものに、文字通り「身体一つ」で対応せざるを得なかったこと、そして、対応したことによって「本物の芸術」が創造されたことがすごいのだ。

 それをなさしめたのが、「我慢の精神」だとしたら、我慢の精神は素晴らしい。

 ブレヒト曰く「乏しさはどんな富者にもなし得ないほど現実に肉薄することを可能にする」ことの実例、「貧乏は正しい」ことの実例なのだ。


 ところで、海保の保安官は、なんで、テレビ局にDVDを送りつけなかったのだろう?

 マスコミがビビったら、その段階で,ユーチューブに流すという手もあったはず。

 最初から,マスコミは眼中になかったのかもしれない。

賞味期限4年オーバーにチャレンジ

2010-11-10 18:23:31 | Weblog
 賞味期限を4年以上オーバー(表示では2006年6月)しているインド製のダージリンティーを「大丈夫だよ」ということで、もらったが、実際、全然大丈夫だった。

 「賞味期限切れ食品」が大量に廃棄されている現状に対し、「賞味期限を過ぎても食べられます」といった趣旨の文章を書き加える方向で検討することになったらしいが、せめてこれぐらいしろよ、と民主党には言いたいが、「賞味期限を過ぎても食べられます」という表現では、実際にはあまり効果はないのではないか。

 いっそ、「賞味期限」という言葉自体、やめたらどうか。

 全部、商店が商品の様子を見て決めればいい。

 それくらい、商人だったらできるだろう。

 というか、それが商人というものだ。

 歯医者に行ったとき、その歯医者の近所のディスカウント、「ワンダフル」で中玉のトマトを5個125円で買った。

 正直言って、外見はあんまり美味しそうではない。普通だったら店頭には出ないような状態だが、高値がずっと続いてさっぱりトマトを食べていなかったので、買ってみようと思い、「美味しい?」と聞いた。

 店員のおっさんは、「美味しいよ」と答えた。

 もし、自信がなかったら、「値段なりだね」とか答えるだろうから、信用して買った。

 結果は…最初から期待していなかったせいもあるだろうが、まあまあだった。

 そういうわけで、商品を売っていいかどうかは、現場が一番よくわかっているのだから、生産日だけ表示して、あとは売るか売らないかは彼らにまかせればいいのだ。

 おかしかったら、プロの商人としての信用に傷がつくということは大きいから、それだけで充分ではないか。

 今、ビデオ映像を流出させたのが、海上保安庁の職員だった旨のニュースをやっているが、職場(船上)でみんなの話題がビデオ流出問題になると、一人、ふさぎこんでしまい、船長が心配して「大丈夫か」と声をかけると、「実は…」と自白したんだそうだが、こういうのを聞くと、菅のバカは本当に「罪作り」だと思う。

 私の考えは最初からはっきりしていて、ビデオがあって、それが逮捕を正当化するに充分であるのなら、さっさと公開し、それでも「外交上の配慮」であることを明言した上で、釈放すればよかったのだ。

 場慣れした自民党政権だったら、捕まえたりせず、「追い返す」のが普通なところを、つい捕まえちゃったので問題が大きくなったが、それがかえってよい方向に向かう可能性だってあったし、実際、対米関係としては、むしろ「吉」となったわけだ。

 菅政権としては、「罪」ばかりを言い立てるのではなく、むしろ、「大人の態度」を見せて問題を収拾する最後のチャンスだと思うのだが、さてどう対処するのか。

 私は、その点、仙石にはちょっと期待しているのだが。

休んだら?

2010-11-09 15:56:10 | Weblog
 国会中継を見たが、菅首相が酷すぎる。

 目が泳いでしまって、まったく自信がないことがありありとわかる。

 尖閣諸島問題についても、中国の首脳とあったら、尖閣諸島は日本の領土だとちゃんと言うか?と言われて、辛うじて「必要な場面では必ず言う」と言っただけ。

 「5年後10年後には我が内閣の判断が正しかったことが、きっと証明される!」と見栄を切っていたが、その判断を下したのは那覇地検で、菅首相はそれを「了」としただけでしょ?

 やってることのつじつまが合わず、破綻してしまっている。

 昔だったら、周囲が集まって、座敷牢に押し込めるところだが、ここは、「心労が重なった」とか理由を付けて、離職、副首相が代理に総理大臣になったら?と思うくらいだが、ところで、副首相は誰なんだろう?

 必ずいるはずだけどな。

 と思って調べたら、菅内閣では副首相は決めてないんだそうで、じゃあ、鳩山内閣では誰が?と調べたら、菅直人だった(笑)。

父島にて、死す

2010-11-08 19:27:28 | Weblog
 吉野家のクッパ丼を食す。

 味はまあまあでも、量が少なすぎ。

 一目見て「え?」と思った。

 味はまあまあと書いたが、私は「クッパ」が好きなので、普通に「クッパ」のほうがよかった。

 もういかない。

 歯医者で、治療費の支払いの順番を待っていると、前のおばさんの治療費が1万5000円。

 おばさん、えーっ!と驚いた風をみせたものの「大丈夫よ、持ってきてるわよ!」と言ってお金を払っていたが、保険対象外の治療だったのかと思ったら、ちゃんと保険を使っていた。

 いったい、どんな治療をしたのやら。

 ヤマトの西崎プロデューサーが父島で海に転落して死んだ。

 記事によってはスキューバ中に溺死というのもあるみたいだが、少し前に調べたときには、銃刀砲不法所持で刑務所にいて、しかも体調が極度に悪く、車椅子生活だということだったが、いつの間にか出所して、しかも海でダイビングを楽しんでいたのか?

 桟橋で車椅子から転落して死亡ならわかるのだが、事実のよくわからない不審な報道だ。

 私は西崎氏は決して嫌いではないな。

 本当に好きだったのは音楽(特にジャズ)だったみたいだから、そっちのプロデュースに専念すればよかったのに、と思う。

 要するに、ヤマトにこだわり過ぎだった。「トリトン」なんかだってやってるのに、そっちは今や、知る人ぞ知るだけになってしまっているのは、もったいない。(とかいって、私は「トリトン」見たことありません)

 しかし、実写版ヤマトの古代進役がキムタクだそうで…まあ、しょうがないのかなと。

 そもそも古代進という役柄が私にはよくわからない。

 「古代君気をつけて」という傑作パロディがあって、古代が指導力に優れているわけでもなく、知能が特に優れているわけでもなく、すぐに感情的になり、自分の個人的な悩みに周囲を巻き込み、艦隊を危険に陥れたことを検察官のデスラーにより徹底的に暴かれるが、陪審員が全員女性ファンで、「無罪!」となり、デスラー、がっくり、というオチだった。

 まさに「三国志」の劉備みたいで、いやになっちゃうんだけど、これ東アジアの特徴なんでしょうか。

「酒」

2010-11-07 20:44:14 | Weblog
 赤羽のMさんから電話があり、ケータイの調子が悪くてサービスステーションで直させたのが、そのとき、メールが削除されるので、CDに落としたものを渡されたが、うちにはパソコンがないので、とりこめない、やってくれないかという。

 多分、用事はそれだけではないなとは思ったけれど、断るのもなんなので、Macだから、できるかどうかわらないが、ということでオーケーした。

 やってきたMさんがもってきたCDをセットしたが、案の定、開くと文字化けしてしまう。

 Mさんは、「じゃあ、いいです。サービスステーションに持っていきます」という。

 そんなこと、はじめからわかっていることなのだが、ちょっとこっちも意地になって、ファイルをMさんのケータイに直接メールしましょう、と言って、Mさんにアドレスを尋ねたら、覚えていないという。

 「仕事に欠かせないから」という割には…。

 こっちもますます意地になって、「じゃあ、Mさんから僕のパソコンにメールしてください。そうすれば、アドレスがわかる」と言って、私のパソコンのメールを教えると、Mさん、太い指でアドレスを入力しはじめたが、どうやら、これまでは受信専門だったらしく、入力に10分以上かかったと思うと、まちがっていたりで、苦心惨憺で、ようやく送信に成功、ただちにMさんのケータイに、CDデータを送信したが、「開くにはなんとかカードが必要です」という指示が出て、やっぱりサービスステーションに持っていってくださいということになった。

 さてこれで一件落着と思ったが、「渡辺篤司が帰らない」じゃないが、Mさん、帰らない。

 膝を抱えて座り込んで、タバコを吸い出し、吸い終わると、「まことに申し訳ないが」と、借金の申し込みだ。

 実は、ひと月前にほんの少しだが、用立てたうち、半分を給料日の25日に振り込んでもらったばかりだ。

 それから2週間しか経っていないが、たぶんそんなことだろうと思っていたので、こちらも驚かない。

 派遣の給料は月平均20万くらいあり、少ないときで14万くらいだと聞いているし、それはたしかだ。

 Mさんにそういうと、前借りしている分もあるし、南原さん以外にも借りている人があって、その人たちにも返すから、実質手取りは半分くらいだという。

 しかし、月によって波があるとはいえ、収入は確実にあるのだからそれにあわせて生活をすればいいのだ。

 なんでそれができないのか。

 「酒でしょ」とはっきり言った。

 実は、2、3年前、Mさんと食事をした。

 私はお酒は飲まないので、むしゃむしゃ食ってそれでおしまいなのだが、Mさんは、即ビールを頼み、食事はどうでもいいといった感じで、簡単なものを注文し、実に嬉しそうにビールを空けた。

 私はこれほどおいしそうにビールを飲む人は初めて見た感じがし、「これでは、Mさんに酒を飲むなとは言えない。収入が飲みきれないほどあれば別だが、これからずっとお金はほとんど酒につぎこんでしまうのだろう。」と思ったことをMさんに言い、でも、それでもせめて懐と相談しながら飲むべきでしょうと言った。

 するとMさんは、「だから、高い酒は飲みません」と言った。

 私は、「安い酒だと、その分たくさん飲めると思っちゃうんじゃないですか。結果的には同じことですよ」と言い、「まあ、私は酒飲まないのでいいたいこと言いますが」とフォローした。

 するとMさん、「南原さんは、収入はなくても、好きなことを勝手にやっているから、ストレスはあまりないと思うんですよ。でも私は…刑務所です。刑務所で働いているみたいなものです。だから…」と言って口を噤んだ。

 「新聞社の校閲室に入るには、カードを差し込んでドアを開けるんですが、私なんか、カードをもらえなくて、ちょっとお手洗いにいって帰ってくるたびに、ドアをノックして自分の名前を中の人に告げて…監獄に戻るような…」

 派遣社員だからですか?と聞くと、Mさんは「え?」という顔をしたので、Mさんの「ストレス」は派遣というだけではないようだったが、Mさんの足下から臭ってくる靴下の臭いに閉口し、私は、最少限のお金を渡すと、Mさんは平身低頭して帰っていった。

 Mさんのアパートは4万円風呂なしなので、ほとんど風呂には入らないのだろう。

 風呂に入らなくても酒は飲みたい。タバコもやめられない。

 「タバコ高くなったんでしょ?」

 「410円ですよ。」

 一日一箱らしいから、タバコ代だけで12000円だ。

 「ケータイ代は月いくらくらいですか」と身元調査みたいになったが、聞くと、1万以上になるという。

 「ドコモの一番高いやつを買ったので、その分割があるんです。」

 「高いのって、いくらくらいするんですか?」

 と聞いたら、8万円くらいだそうだ。

 「私の住んでいるところは、3万5000円で風呂付きですよ。川口だけど、赤羽から一駅しかちがいませんよ」と水を向けると、「やっぱり赤羽は便利なんで」と。

 なんだか、贅沢なんだよなあ、Mさん。

鬱って、何?

2010-11-05 15:03:41 | Weblog
 右腕のパソコン肘の痛みがようやくなくなったと思ったら、今度は左肘が痛い。

 右腕のときはいらいらしたが、左肘の場合、鬱気味になるみたいだ。

 多分左腕は、利き腕の右腕を「図」とすれば、それを支える「地」にあたるのだろう。

 その「地」が思いのままにならないため、「鬱」になるのだ。

 そもそも、「鬱」ってそういうことなのかもしれない。

 「地」が機能不全になるのだ。

 ともかく、ある意味、右腕のときより、厄介である。

 あ~、鬱である。

 ところで、まさに「椿事!」のビデオ流出。

 仙石VSネトウヨの観を呈してきたが、それはそれとして、菅の無能力が危険な段階に来ていることが暴露されたということでもある。

 それでも谷垣自民党には風が吹きそうにない。

 ところで、TTPだったか、TPPだったでも、民主党は党内が全くまとまらない。

 しかし、そもそも、農家の個別保障制度というのは、この問題に対処するためだったのじゃないのか?

 たとえば小麦の関税は200パーセントくらいらしいが、これがゼロになれば、市場の小麦価格は半分になる。

 国内農家はこの価格水準にあわせようとすれば赤字出荷となるので、価格差分を政府が補填する、というのが「農家の個別保障制度」と私は理解していた。

 これだと、どこも損はしない。

 いや、一つだけ損をするところがある。

 それは、関税を懐に納めていた役所と農協だ。

 そういうわけで、私は個別保障制度を支持し、またそれを主張した小沢を「いいんじゃないの」と思ったのだが、ところが、TTPに反対している多くの民主党員が「小沢グループ」だとか。

 他にも「わからない」ことが多々あるが、とりあえず、今日はこれくらいで。

ショック!

2010-11-04 18:11:47 | Weblog
 早慶戦が優勝決定戦を兼ねるのは50年ぶりということで、ものすごい昔だなー、布製のグラブ、羽織袴でやってた頃かなと思ったら、例の安藤の6連投の時のことだった。

 ショックだった。

 なぜって、私、あれ見ている。

 まあ、高校に入ったばかりの年だったが、私は「仲間」という言葉があんまり好きではないので、周りの熱気に煽られて、一試合だけ見たものの、それだけで、それ以後は、早慶戦なんて、見向きもしなかった。

 しかし、斎藤君の「仲間」発言は受けるだろうなあ。

 「仲間」といえば、嵐の二宮が、とんがりコーンのCMで、「仲間か…」とぽつりとつぶやくシーンがあって、あれなんだったのだろうと、当時から思っていたが、改めて、なんなんだろう。

 水嶋ヒロの小説が400字詰め388枚だそうで、これは正直、すごい。

 で、テーマが、「自殺を防ごうとして努力する人」の話らしいのだが、まるでドストエフスキーだ。

 つごい。

 それで、テレビ記者が、出だしの一説だけ教えてくれないかと聞いたら、ダメ。

 じゃあ、出だしの単語一つだけ、と言ったらそれもダメ。

 じゃあ、出だしの1文字、だけ教えてくれと言ったら、それもダメだと。

 ポプラ社、それくらい教えたらどうか。

 面白いではないか。

 出だしの1文字が、「お」です。

 後は皆さん、想像してください、

 とか言えば、みんなそれなりに頭をひねり、宣伝にだってなるだろうに。

 機転の利かない社員だなあと思った。

 ちなみに、出だしが「お」の小説は、漱石の「坊っちゃん」です。

 「親譲りの無鉄砲で小供の頃から損ばかりしている。」