活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

国会事故調は「原子力村」の巨悪を招致せよ

2012-05-30 09:49:19 | Weblog
東電福島原発事故を検証する「国会事故調査委員会」は、5月28日、菅前首相を参考人として招致した。菅は「国の責任者として申し訳けなかった」と陳謝した。

一部の委員らからは、寄ってたかって責められていたが、菅の取った行動は、いまでも正当なものだったと思っている。

元名古屋高検検事長や中央大教授は、このときとばかり質問責めして、さながらワンマンショーを演じていたが、どのような過程で選任されたのか、その経緯を国民に周知してもらいたかった。それは何人かの委員をのぞいて、信用できない人物がいるからだ。特に橋下のブレーンで大阪市職員に対し、「思想調査」を強行した委員は、外すべきではなかったのか。

ワンマンショーを演じた彼らは、福島第一原発に足を運んだのだろうか。思い付きでモノを言っているように感じられ、不快感だけが残るものとなった。

菅が事故の翌日、3/12にヘリで視察したことや3/15に東電が制御困難を理由に同原発から、「撤退する」と発表したことに、菅が怒鳴りつけたことなどに対し、訳けの分からない委員からは「不適切ではなかったのか」と質問され、それぞれに反論していた。「不適切」は委員のほうではないのか。菅は悪びれることはない。適切な対応だったからである。

考えてもみるがいい。危機管理がまったくなっていなかった東電。所管する保安院は逃げ回り、説明が「二転三転」し、全容把握さえできていなかった。こんないい加減なところに任せられるわけがないではないか。

発災から短期間で、1~4号機が炉心溶融や水素爆発したりと制御困難であったこと。アジア各国が放射能放出の測定を強化したりと、日本の信用は一気に失いかけていたときでもあった。菅が介入していなかったら、最悪の事態も十分懸念されていた。

事故調はもう一歩踏み込んで、原発の「安全神話」を振りまいた、「原子力村」の巨悪たちの犯罪を追及することが先決ではないか。菅より「性悪」の悪党たちを国会に招致することを国民は願っているのだ。